2010年09月07日
「Windows Live Essentials 2011」ベータ版を使ってみる(4) - Windows Liveフォトギャラリー(4)
今回は「Windows Liveフォトギャラリー」における「バッチ処理」について。ここで「バッチ処理」は複数の写真へ一括して適用する事を指します。
例えば、複数のファイルを選択して「編集タブ」の各種機能を適用できます。これは1つのファイルを指定している場合でも同じです。3ファイルを指定して「編集」タブの「サイズ変更」し、更に、同じ3ファイルに対して「セピアトーン」変換と「左回りに回転」したのがこちら。
「最初の状態に戻す」では、「回転」・「簡易調整」や「効果」に対してだけ戻りますが、フォルダ切替操作などをするとそれ以前には戻りませんので注意が必要です。
「Google Picasa 3」や「Adobe Photoshop Elements 7」(これは少し旧版過ぎ?)では、「Batch Edit」や「複数ファイルをバッチ処理...」といったメニュー項目を持っています。
この点ではマイクロソフトの「リボン」インターフェースの工夫を感じます。
2010年09月05日
「Windows Live Essentials 2011」ベータ版を使ってみる(3) - Windows Liveフォトギャラリー(3)
今回は「編集」タブの「調整」にある「修整」("修正"ではありません)について。
「修整」は写真に(レンズにゴミが付くなどで)入り込んだ邪魔な部分の削除ができます。写真の構成上で不要な小さなものやしみなどが消せるというのは、綺麗な写真を用意する上で時々必要とする機能。
まず原本の写真がこちら(赤丸が削除しようとする部分)。
原本の写真を表示して「修整」をクリックし、削除したい部分をこのようにドラッグで囲みます。
結果がこちら。灯篭の頭部は1回で完全に取りきれなかったので、3回ほど繰り返しました。
小さくて背景が単純であればより綺麗に削除できますが、背景が複雑であったり(少しづつ削除するにしても)対象とするものが全体として大きいのであれば、シミみたいな部分が残ったり別の部分の映像が映り込んだりします。それでも操作1回戻したり初期状態にしたりしながら、何度も繰り返す事で削除はかなり可能ですが、不満の残る状態になるのは現状仕方のない事でしょう。その1例で原本の写真がこちら(赤丸が削除しようとする部分)で、処理した写真がこちら。
2010年09月04日
「Windows Live Essentials 2011」ベータ版を使ってみる(2) - Windows Liveフォトギャラリー(2)
前の投稿では、「Windows Liveフォトギャラリー」の「ホーム」・「検索」・「表示」の各タブについてでした。今回は「編集」タブと「作成」タブで写真の補正・調整や合成写真・パノラマ写真を作る機能についてです。
「編集」タブでは補正・調整の作業が少ないクリックで可能です。併せて表示している写真のタグなども設定できます。

WindowsLive_Essentials2011β_Photo Gallery_ControlSimple.jpg (JPEG 画像, 964x690 px) - 表示倍率 (99%) via kwout
「微調整」のアイコンで調整バーを表示させて、細かい補正・調整も可能です。

WindowsLive_Essentials2011β_Photo Gallery_ControlDetail.jpg (JPEG 画像, 966x690 px) - 表示倍率 (99%) via kwout
「画像処理」ソフトという観点からは機能不足ですが、写真を綺麗に見る為に補正・調整するソフトという事では十分な機能を持っていると思います。
「作成」タブですが、メニューとして挙げられているのが、合成写真とパノラマ写真の作成。
まず合成写真ですが、これは今回の改訂の目玉(?)ともいわれる機能です。想定としてはグループ写真の中で一部の人が横を向いたり目を閉じてしまったりといった時に、その人だけもう一枚同じ場面で撮った写真の一部分を合成するのが目的のようです。「Adobe Photoshop Elements 7」などにおける「Photomerge Group Shot」機能に対応します。
グループ写真は記念写真として撮る事が多いので、2~3枚を同じ場面でとって良い写真を残すようにしていると思います。それでも全体として気にいった特定の写真に一部置き換えたい場合もありましたし、多人数であれば何枚か撮っても1人だけ目を閉じてしまう場合もあると思います。そんな時の助けになります。
今回試みたのは若干違う2枚の写真を、一方を基準にして他方の一部を合成しようとしました。公開できるグループ写真が入手できなくて・・・・今回は「PhotoXpress」(こちらを参照)よりfree画像を借用しました。
グループ写真の場合でも、特定の部分以外は「背景」であるとみなせる訳で、今回利用の写真でもしぐさや背景が類似のものを選んだ・・・・・・つもりでしたが、こちらのような違いでは処理ができません。

WindowsLive_Essentials2011β_Photo Gallery_Compose01.jpg (JPEG 画像, 964x692 px) - 表示倍率 (98%) via kwout
写真の合成ができた例がこちら。

WindowsLive_Essentials2011β_Photo Gallery_Compose02.jpg (JPEG 画像, 966x690 px) - 表示倍率 (99%) via kwout
最初にどちらの写真を基準とするかを選択。

WindowsLive_Essentials2011β_Photo Gallery_Compose03.jpg (JPEG 画像, 1024x742 px) - 表示倍率 (92%) via kwout
次に基準の写真で置き換えたい部分の指定をし、置き換える写真での位置を確認します。

WindowsLive_Essentials2011β_Photo Gallery_Compose04.jpg (JPEG 画像, 1024x740 px) - 表示倍率 (92%) via kwout
結果はこちらです。左上が基準写真で、左下の写真の左目を合成した結果が右の写真です。肌の色が変わっていない事と、(分かり図らいですが)右目は変わっていない点を確認できると思います。

WindowsLive_Essentials2011β_Photo Gallery_ComposeResult.jpg (JPEG 画像, 1024x699 px) - 表示倍率 (95%) via kwout
同じ写真で「Adobe Photoshop Elements 7」の「Photomerge Group Shot」機能を使った結果がこちら。右が基準写真ですが、左の写真でマークをつけた部分の合成をした結果になっています。「Windows Liveフォトギャラリー」の結果が明らかにヨロシイようで・・・・・

WindowsLive_Essentials2011β_Photo Gallery_PSE7Result.jpg (JPEG 画像, 1096x438 px) - 表示倍率 (89%) via kwout
パノラマ写真の作成は簡単で、対象の写真を選んで「パノラマ写真」のアイコンをクリックするだけ。できたのがこちら。これも素晴らしい出来ばえですネ。

WindowsLive_Essentials2011β_Photo Gallery_PanoramaResult.jpg (JPEG 画像, 2636x768 px) - 表示倍率 (37%) via kwout
今回の改訂のポイントはSNS機能の強化(他のSNSアプリケーションとの連携など)もありますが、これまでの投稿では連携ツールについて紹介していないので後回しにします。
2010年09月03日
「Windows Live Essentials 2011」ベータ版を使ってみる(1) - Windows Liveフォトギャラリー(1)
公式ブログによると「Windows Live Essentials 2011」ベータ版が公開されました。ここからダウンロード&インストールできます。
- Windows Live Essentials 2011 beta refresh【2010/08/17】
Windows Live Essentials (旧名: おすすめパック) Beta
「Windows Live Essentials 2011」は、「Windows Liveメール」・「Windows Liveフォトギャラリー」・「Windows Liveムービーメーカー」など、Windows Live関連のソフトがまとまったパッケージです。 また、「Windows Live Accessories」として「Windows Live Sync」・「Windows Live Writer」なども含んでいます。
以前の投稿で一部のアプリを紹介していますが、その改訂版という事になります。
- マイクロソフトが、動画編集ソフト「Windows Live Movie Maker」の新版を公開【2009年08月22日】
今回は「Windows Liveフォトギャラリー」を中心に使ってみます。
立ち上がった直後はこのようになります。
左フレームには、「すべての写真とビデオ」・「撮影日」・「デバイス」を階層構造で設定してコンテンツを管理しますが、「すべての写真とビデオ」と「撮影日」は同じコンテンツを別の視点で振り分けている事になります。
「すべての写真とビデオ」はエクスプローラのようにWindowsのフォルダに対応しますが、「撮影日」はコンテンツの内容情報を分類基準とする仮想フォルダです。
ここで注意しないといけないのが、「フォルダーの作成」・「削除」と「フォルダーを追加」・「ギャラリーから削除」のメニュー機能。前者は実際にフォルダを作成・削除します。
この種のソフトでは良くある使い分けですから蛇足と思いますが・・・・・
もう一つ注意。左フレームとコンテンツ領域はエクスプローラと同様にマウス操作で拡大・縮小ができます。一方、境界の上下中央にマウスを置くと右三角・左三角が現れ、それまたは境界線近くをクリックすると左フレームの表示・非表示が行われます(何気ない操作で左フレームが消えてしまい、一瞬焦りました・・・・)。
「Windows Liveフォトギャラリー」でイメージファイルのスキャンニング対象とするフォルダは、マイ・ドキュメントの「写真」と「ビデオ」以下のフォルダをデフォルトとし、「フォルダーを追加」で必要により増やしていきますが、グーグルの「Picasa」ではPC全体(ネットワークドライブも含む)をスキャンニング対象としてから不要フォルダを外すというコンセプトです。この辺は開発元の企業風土が出ているのでしょうか・・・・
スキャンニング対象のフォルダには、クラウド上のエリアを仮想ドライブとする「Nドライブ」(こちらを参照)や「Gladinet Cloud Desktop」(こちらを参照)も利用できます。
- 無料オンラインストレージ「Nドライブ」に、Windowsネットワークドライブ相当機能が【2010年03月07日】
- 独自のUIの各種オンラインストレージを、Windowsネットワークドライブ相当機能で一括管理できる「Gladinet Cloud Desktop」【2010年07月26日】
但し、「Nドライブ」は「Windows Liveフォトギャラリー」において左フレームの「デバイス」に接続される(「Picasa」では検知・サポートされない)状況から、USBメモリーのようなインターフェースで実現できているように思います・・・・
さて、「Windows Liveフォトギャラリー」は、写真・アルバム・スライドショームービーを対象とする範囲において、個人利用では十分すぎる機能を持っています。
この「ホーム」タブで写真を整理する各種タグが付けられますし、簡単な条件での検索もできます。
「検索」タブでは、他の検索或いは詳細な条件での検索ができます。
更に「表示」タブでは写真内容情報の表示や多様な並べ替えが簡単にでき、分類して選択したファイルのスライドショー(こちらを参照)も見る事ができます。
「編集」タブと「作成」タブの紹介は次回以降に。