米国滞在4日目は、カリフォルニアの北方にあるワインの産地・ナパ(Napa)とソノマ(Sonoma)に行きました。
ナパとソノマへは、現地の日本語ツアーに日本から申込んでありました。日本で購入した観光ガイドブックの紹介サイトに申込んでから、何度かのメールのやり取りを通してスケジュール決定。6日目に行く予定になっている
ヨセミテ国立公園(
Yosemite National Park)ツアーと共に、今回のサンフランシスコ観光の目玉の一つ。
とはいっても、ワインに関しては全くの素人(ワインの一般的な知識は
こちらを参照)。ツアーの目的がテイスティングといいながらも、ワイナリー自慢のワインはどれをとっても美味しく飲めて(・・・・テイスティングは「飲む」のが目的ではない!?)、澄んだ空気と豊かな緑のなかでゆったりと味わうのは格別。
Webサイト上のツアーのスペックは少人数(Max6名)ですが、当日の同行観光客は無く、ガイドの「
Milestone AdvenTours」の中村さんには丸1日親身にお世話を頂きました。10~20人のグループツアーも楽しいと思いましたが、決まったコースで有名なワイナリーを訪ねるのとは一味違ったワイン巡りになるのではという期待を持っていました。
出発の朝はam8:00にホテルに車で迎えに来てもらい、101号線で
ゴールデンゲートブリッジ(
Golden Gate Bridge)を通って北上しました。そのゴールデンゲートブリッジも(遠景では見ていたものの)渡る(近くで見る)のは初めてなので、
ビュー・ポイントに停まってもらい記念写真。
サンフランシスコに到着以来曇りがち(で、モヤの出ることが多かったので)、「モヤ(!?)のサンフランシスコ」もまた一興と、ゴールデンゲートブリッジの上部がモヤに隠れているのもいいか・・・・・・(本当の「霧のサンフランシスコ」では
こんな交通渋滞になり、
こんな事もある?)。
カリフォルニアのワインについて、ガイドから予備知識。
まず、カリフォルニアのワインというと本場フランスなどと比べて、一段「ランク」が落ちるのではと思っていましたが、ナパやソノマなど特定の地域ブランドは高品位品種へのこだわり戦略(?)で有名な産地になったとの事。その生産量はカリフォルニア州の生産量の数%とか(
カリフォルニア州の生産量はアメリカ全体の9割を占める)。それでもカリフォルニアのワインといえば、「ナパ、ソノマ」といわれるのはこだわり戦略が成功したということでしょう。
高品位品種が生産できるのも、ナパ・バレー、ソノマ・バレーの特異な地形と気象環境によって、本場フランスなどに似た気候条件を備えているから。バレー(Valley)といっても実際は丘と丘に囲まれた細長い盆地状になっていて、当日もサンフランシスコが曇っていて肌寒かったのですが、ナパ、ソノマは晴天で日差しが強く、サンフランシスコより北にあるにも拘らず暖かかった。ブドウをそのまま食べる品種はたわわに実りますが、ワイン用の高品位にする為の品種は特に水捌けを良くして、ブドウの木を鍛える(苛める?)ように育てる傾斜地のあるのがよく、適度な湿った風が吹く事も有利な条件とか。
地元で消費する程度(?)しか生産しないのは、高品位品種へのこだわりの為の手間隙もあるでしょうが、灌漑用水の供給が今以上にできないことから、法律上で畑の拡大を禁止しているという理由もあるようです。
最近は生産体制の分業化も進んで、ブドウの生産までの農家とそれをワインまで醸造する専業の業者が現れていることもあって、他の地域で生産したブドウを持ってきて、ナパやソノマの地域ブランドとして出荷する商品銘柄もあるようです。
さて、車はサンフランシスコ市街から1時間半ほどでソノマ・バレー(
Sonoma Valley)に到着。
まず最初に訪問したワイナリー「
B.R. Cohn Winery」が
ここ。
ガイドからお勧めの銘柄を赤・白入れて4種選んでもらいテイスティング。テイスティングの仕方も少し教えてもらっていましたので、ワインの色合いや、注いだばかりの香りと少し振った後の香りの違いなどを楽しみました。
各々の銘柄をワイングラスの4分の1から5分の1程度ですが、味わった味・香りの話しをしながら、テイスティングルーム(今回訪れたワイナリー4ヶ所のうち1ヶ所を除いてバー形式)でゆっくりとした時間を過ごします。といっても私はソムリエの資格も持たずまともな勉強をした訳でもないので、その言葉は貧しい限り・・・・・・なのは残念でした。
「B.R. Cohn Winery」のテイスティングルームこちらのオーナーはオイル生産もしたり、音楽バンドを結成したりと多才のようです。
次のワイナリー(シャトー・セント・ジーン、
Chateau St. Jean)は
こちら。
日本の観光ガイドブックに紹介されるほど有名なようで、「高級ワインの醸造所として知られ、セレブからの評価も高い」との事。上の写真の通り庭も素晴い。
こちらの写真も。
入口までの私道両側に広がる
ブドウ畑では、若い葉の下に房ができ始めていました。
昼食の後に、30分ほどかけてナパ・バレー(
Napa Valley)に移動しました。3番目のワイナリー(
Rutherford Hill Winery)は
ここ。
ワインの工場見学(醸造所、貯蔵場所)ができるという事で訪問。テイスティングをした後、早速に現場へ移動。
まず、
貯蔵場所(入口):
貯蔵場所(蔵内):奥に向かって明かりの点いている所まで続いています
貯蔵場所(蔵内でティスティング)蔵内で銘柄毎の貯蔵場所と醸造ラインで説明を受けながら、更に銘柄毎のテイスティング(!・・・・もう3ヶ所目なのに・・・・)
蔵内の貯蔵量はどこかの野球チーム(?・・・別のスポーツだったかな)を買えてしまうほどだとか。
醸造ラインの装置など:
4番目のワイナリー(
Arger-Martucci Vineyards)は
こちら。
家庭的な雰囲気でワインを楽しめるワイナリー。ここは
きれいな庭でパラソルや木陰のテーブルに着いてテイスティング。屋外でワインを味わうのは好いです・・・・・・
今回のツアーはワインを知る好い機会になりました。ガイドの中村さんはワイナリーオーナーとも幅広く親交があり、それを生かした案内をしてもらったと思っています。こんなツアーは癖になりそう・・・・・・
実はサンフランシスコに戻ったら、「
ツインピークス(
Twin Peaks)」に行くのをオプションにしていましたが、朝方のモヤ(霧)は夕方になってもそのままなので中止。次の日に昼から良い天気になったので別途に行きましたので、別稿。
後日談になりますが、このツアーで寄ったワイナリーで買ったワインは白と赤を各1本。1本は土産になりましたが、もう1本はサンフランシスコで現地消費(!)しました。
今回のワイン巡りについて、サンフランシスコ市街との位置関係はこちらで確認してください。
ナパ・ソノマ ワイン巡り(Google Maps)フランスでの「
アペラシオン・ドリジーヌ・コントロレ(
Appellation d'Origine Contrôlée、AOC 原産地統制呼称)」と同様に、アメリカにも「アメリカぶどう栽培地域(
American Viticultural Areas 略称AVA)」が定められているそうで、このような地域別呼称の図を見ると、カリフォルニア州全体で生産しているようです。
カリフォルニア州のぶどう栽培地域の地域分類呼称ナパ・バレーとソノマ・バレーを含んでいる「North Coast」にあるAVA(栽培地域)だけでも、
これだけあります。