2008年10月03日

CEATEC JAPAN 2008に行ってきました! 展示は盛り沢山・・・・


CEATEC JAPAN 2008(東京・幕張、開催9月30日~10月4日)に行ってきました。(派手さと目新しいという意味で)目立ったのはTV、小型リニアモーターカー、ロボット、携帯電話など。セミナーを聴いた事もあって、1日では見きれませんでした。


ホームユースという事では、マルチメディアのホームサーバを中心とした接続する機器の展示を意識したところが多かったように思います。対応する製品・コンセプトという事では、マイクロソフトのホームサーバ(とそれをインストールしたサーバ)、デジカメ/ビデオ(との連携)、DLNA(Digital Living Network Alliance)、HD-PLC(高速電力線通信)といった所。


最近、HD-LPCについて情報を仕入れていなかったのですが、今回見た所、PanasonicからPLCアダプタの新製品で、直接コンセントに本体を取付ける(コンセント直結型)コンパクトな製品(BL-PA300、LAN 1ポート)と、それより若干大きめですがコンセント直結型でハブ機能内蔵(4ポート)製品(BL-PA204)がありました。旧製品との併用も可能との事。

BL-PA300



BL-PA204



尚、本日時点でホームページを見たら、ノイズフィルター付電源コード1本入りのBL-PA510も追加されていますが、こちらは旧製品のBL-PA100のようにコンセント直結型ではありません。しかし、PCの電源とコンセントを共有できるメリットがあります。




見切れていないので他にもあったかと思いますが、ホームユースで特に気が付いたのは、パイオニアがカーナビとの情報連携をデモしていました。インターネットサイトから旅行先及び近郊の情報を、自宅で検索して携帯電話に取り込んで、カーナビにBluetoothを使って情報を移動しナビゲーションをさせるというタイプ。


TVについては派手さはありましたが、既に言われてきた薄さとか有機EL-TVのサイズでは(一応薄さの確認はしましたが、展示ブース近辺では)あまり注目されないようです。寧ろ私には、薄さを活用して、壁際に張り付くように置ける三菱電機のTVの方が、使い方を提案しているという意味で目新しく感じました(デザイン的にはスッキリしていると言えませんが・・・・)。




ソニーのブースでは、高解像度のデジタル一眼レフ(αシリーズ)とハイビジョン画質の小型軽量ビデオカメラ(ハンディカム HDR-TG1)のブースでは、実際にモデルを撮ってみる事ができました。実際に試してみたTG1で、撮影画像をそのまま40インチほどのモニタに映した画質を見ると素晴らしいの一言。




ロボットでは、村田製作所の「ムラタセイコ」ちゃんと日産ブース。

「ムラタセイコ」ちゃんのブースは、大変な人だかり。見たい人が通路に大きくはみ出てしまい、スタッフが一般の通路確保に動いていたのはここぐらいでしょう。ただ、デモとしてはあまりインパクトがなく、シッカリした技術のはずなのでデモを期待したのに残念という気持ち。一応撮影したのですが良い映像ではないので、既にYouTubeに登録済みの動画を見てください。

CEATEC 2008 村田製作所 セイコちゃん



日産のブースについては良いポジションでビデオにとりましたので、YouTubeにアップしています。

CEATEC 2008 日産ブース「カーロボティックス」

日産ブースでの「カーロボティックス」のデモですが、前置きが少し長いです・・・・・ほぼ全編網羅して いますが、時間の都合で一部カットしてあります。


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2008年09月13日

フェムトセルの規制緩和は10月頃にも実現?(追記:2008年9月24日)

前の投稿で、フェムトセルの実現ステップとして、「無線局の運用における特例の追加」をする制度整備で関係省令の改正案に対する意見募集をしていると紹介しています。
2008年秋のフェムトセル規制緩和に向けて、実現ステップが開始」【2008年07月13日】


「フェムトセル」については、ここの投稿を参照。
携帯電話サービスの形態を大きく変える『フェムトセル』」【2007年10月18日】

フェムトセル.bmp




さて、関係省令の改正案に対する意見集約では特に反対はなく、電波監理審議会からも「原案は適当」との答申から、総務省は「関係省令等の改正を行う予定」との事。
参考資料:(9月3日 総務省資料)



フェムトセルの実現ステップでのもう一つの課題は、フェムトセル基地局をブロードバンド回線に接続できるようにする事(電気通信事業法に関わる部分)。4月17日に発表され総務省の考え方と「取扱方針」では、この課題は法律的な事項では無いとして、「次世代IPネットワーク推進フォーラム」での事業関係者の協議に任せるとしていました。前回の投稿を参照。


次世代IPネットワーク推進フォーラム」での検討は、
  • 「IP端末部会」の「固定・移動シームレスSWG」
  • 「IP端末部会」の「責任分担モデルWG」
が合同で行っているようです。



フェムトセル規制緩和に向けた制度面の整備は,10月ごろまでには完了する見込みとの事。一方の「次世代IPネットワーク推進フォーラム」での検討は、6月に
  • フェムトセル基地局を利用した携帯電話サービスに係る関係事業者間の連携等に関する運用に係るガイドライン(案)
  • フェムトセル基地局の技術基準及び技術的条件(案)
が出ているようですから、制度面の整備と同様の時期に終わりそうですネ。



フェムトセルは、その装置について単独の見方をするのではなく、携帯する通信手段(通信、端末)と自宅での通信手段との融合(をフェムトセルで実現する)というシステム的な意味で捉える必要がありますが、直近で実現する機能という事では(少し古い記述で、通信手段の違いがありますが)

FMC(fixed mobile convergence)

が分りやすいです。

今の所は量販店でフェムトセルを売る事はなく、通信事業者の付加サービス(を実現するインターフェース装置)として実現する事になりそう。



早速、「三菱電機のフェムトセルをNTTドコモが採用」というニュースも飛び込んでいました。

三菱電機とNTTドコモとの共同開発ですが、今後のスペックの方向性という意味で列挙しておきます。
  • 超小型・軽量(容積1リットル、質量600g) ⇒ 壁や天井設置も可能
  • 省エネルギー設計(低消費電力12W以下)
  • PoE(Power over Ethernet)対応 ⇒ ブロードバンド接続に必須
  • 半径数十メートルのエリア内で最大4ユーザーが同時に高品質な通話やデータ通信が可能 ⇒ 音声品質の確保
  • アクセス回線にIP(Internet Protocol)伝送路(IPレベルの暗号化) ⇒ 低コスト、セキュリティ確保
  • Plug & Play機能 ⇒ ユーザー設定作業の簡易化
  • 遠隔保守対応(基地局機能のバージョンアップ・運用パラメータ変更) ⇒ 設置後の運用コスト削減
参考資料:
http://www.mitsubishielectric.co.jp/corporate/giho/0801/pdf/0801006.pdf  (pdfファイル3ページ目)




【改訂】(2008/9/13 21:20)
フェムトセルの活用システム図の追加


【改訂】(追記:2008年9月24日 10:40)
ソフトバンク対応でのフェムトセルの機器については、こちら(NECが受注)
記事に出てくる「MS(IP Multimedia Subsystems)」Iについては、こちらを参照。



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2008年05月20日

マイクロソフトが、壁面をタッチモニターにする「Touch Wall」をデモ


マイクロソフトのビル・ゲイツ会長が、マイクロソフト主催「CEO Summit」の基調講演で、新たなマルチタッチ・インタフェースを備えた「Touch Wall」というコンピュータを発表しました。


マルチタッチ・インターフェースについては、本ブログでも投稿しています。

マイクロソフトの「Surface」がAT&Tストアにデビュー(2008年05月06日)

マイクロソフト「Surface」の道のりは「楽ではない」(2007年11月13日)


特に、2007年11月13日の投稿では、「Touch Wall」と類似のコンセプトのものとして、ニューヨーク大学教授のJeff Han氏やHP社での開発事例もYouTube動画で紹介しています。


まず、マイクロソフトの「Touch Wall」ですが、ここでTechCrunchが詳しいレポートをしています。


http://jp.techcrunch.com/archives/20080514microsoft-touchwall-can-inexpensively-turn-any-flat-surface-into-a-multi-touch-display/

TechCrunch Japanese アーカイブ » TouchWall:壁をマルチタッチインタフェースにするマイクロソフトの安価なプロダクト

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ビル・ゲイツ会長のプレゼンテーションが、YouTube動画で登録されています。




ニューヨーク大学教授のJeff Han氏の「Perceptive Pixel」が約10万ドル、マイクロソフトの「Surface」が約1万ドルに対して、「Touch Wall」は、試作モデルのH/Wが数百ドルとの事なので製品となった時の価格はS/Wも入れて「Surface」の数分の1でできそう。


しかし、問題は原理的にプロジェクターを使っている所。本ブログの主旨から家庭で使えるかという観点から評価すると、普通の家庭では不可能でしょう。下の写真が「Touch Wall」の構成を示していますが、壁面となるガラス面の後ろにプロジェクターを置く為の奥行きが必要です。オフィースでホワイトボードの置き換えはできるかもしれません。


http://jp.techcrunch.com/archives/20080514microsoft-touchwall-can-inexpensively-turn-any-flat-surface-into-a-multi-touch-display/

TechCrunch Japanese アーカイブ » TouchWall:壁をマルチタッチインタフェースにするマイクロソフトの安価なプロダクト

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可能性があるとすると、2部屋の間に壁の替りにガラス面を付けて天井からプロジェクタ投影すれば、スペース的な面は解決できるかもしれませんね。(どこかのショップウインドウで動画表示するのを見た事がありますが…)


私の持論としては、超薄型TV用のパネルが更に薄く安価に提供され、一般家庭で壁紙として使えるようになるのを期待したい。当然、タッチパネルとしても使える・・・・



posted by 鎌倉太郎 at 02:37| ☔| Comment(0) | TrackBack(0) | IT環境-製品・コンセプト | 更新情報をチェックする

2008年01月29日

「フェムトセル」への関心が更に高まる


この所「フェムトセル」の話題がニュースになっています。

Vodafone、3Gフェムトセル技術を検討   (2008/01/28)

シスコ、フェムトセルメーカーに投資   (2008/01/24)

問題点を知っているからフェムトセルには消極的――KDDI   (2007/12/25)

【CES2008】韓国サムスン電子がフェムトセル「UbiCell」実機を展示   (2008/01/10)



これまでに次の本ブログ投稿でもまとめていますが、上の記事から更に目新しい所を拾ってみます。




1.KDDIが消極的な理由(問題点)

  • KDDIが採用しているCDMA2000方式も、ドコモとソフトバンクモバイルが採用するW-CDMAも、1つの端末で複数の基地局と通信ができる技術「レイク受信」を採用している。干渉に強かったり、ハンドオーバーがスムーズにできるといった利点がある。現在のレイク受信は3つまで。技術的には無限にできるが、端末の価格や処理能力を考えるとそれはできない。このような制限があるので、勝手にあちこちに置かれたフェムトセルではたくさんの電波を拾ってしまい干渉が出てくる。
    ==>ご尤も。影響範囲は数十メートルといえども、日本ではその範囲に(壁によって電波が弱まるでしょうが)お隣さんは10件ぐらいはあるでしょうね。

  • 日本国内において違法電波が発信できる機器は「製造も販売も罰せられない。使わなければ捕まらない」という状態。フェムトセルの機器を改造して出力を上げられれば、干渉の問題がさらに拡大することを危惧。



2.利用する目的・思惑

先のブログでは、ドコモは現行法制下では、マンションの高層階や地下など携帯電話の電波が届きにくい「不感地域」の解消に活用するのが目的としています。ソフトバンクは、自らの電波帯域の特性から、屋内のカバレッジを抜本的に改善したいとしていますが更に、宅内ブロードバンド回線の活用を足掛かりとして、ホームサーバ的な要素も持たせて新たな通信サービスを形作ろうとしています。

ところが、Vodafoneがフェムトセルについて調査をしているのは、モバイルインターネットの利用が広がるにつれて3Gネットワークの容量逼迫を懸念して、宅内や建物内で使う分については有線ネットワークに転送しようという思惑もありそう。(勿論、これで低価格になればいいですが・・・)

昔(?)は、通常の電話機で連絡が取れない場合に携帯電話へ掛けたと思いますが、最近は逆転してきていますからね。


ラベル:フェムトセル
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2007年11月22日

アマゾン・電子ブックリーダ「Kindle」の発表直後の評価


オンライン小売業大手の米国・アマゾンが、「ペーパーバックより軽い」電子ブックリーダ「Amazon Kindle」の発売を発表して余り時間が経っていませんが、幾つかの評価寄稿が出てきています。
「Kindle」の発表、仕様については、前に投稿している内容を見てください。

記者・ブロガーの評価は、少なくともこれまでよりも良くなった事は明らかであるが、未だ今後どうなるか判らないと言うのが本音。特に日本のブロガーは、「読書する」あるいは「書籍を持つ」という事には、書籍・新聞の内容を知る事に加えて「エクスペリエンス」を期待しているとしています。

書籍の世界に革命が起こった-Kindleの紹介ビデオを見て
http://blogs.itmedia.co.jp/serial/2007/11/kindle_eb7e.html?ref=rssall

アマゾンの電子ブック 『キンドル』: Amazon Kindle
http://stdn.blog121.fc2.com/blog-entry-53.html

エクスペリエンスについては、下記を参照。
http://www.atmarkit.co.jp/fitbiz/serial/xp/01/01.html


しかし、アマゾンのターゲットは、(少なくとも当面は)エクスペリエンスを必要とする顧客では無い様に思います。長期休暇・出張をする時に、何冊も書籍や資料を持っていく必要がある人達(彼らの休暇は宿泊先で本を読んで過す事が多い<らしい>)、出張先など何処にいても新聞の記事を読む必要がある(あるいは関係者に必要な資料を送らせる)人達などが、ターゲットであろうと思います。問題はそのようなターゲットがどのぐらいいると踏んでいるのか(当面の範囲でも採算が合うと思っているのでしょう)。

ターゲットをそこに捉えていると考えると、非常に良くできた仕組みであろうと思います。あとはターゲットが必要とするコンテンツが揃っているかですが、たぶん新聞・雑誌などは人気・ポピュラーなものは揃っていて、それらの定期発行に対する仕組みもありますから、問題は新刊書。人気の書籍は揃えられても、そうなる前の人気になりそうな気配のある書籍をどのように取込めるかでしょう。この辺は出版元の考えやアマゾンとの連携の出来具合。


今後、PCがそうであった様に、エクスペリエンス性も含めた改善が行われていくでしょう。デザイン、操作インターフェース、性能、コンテンツ、バックでの(個人本棚のような)蓄積体制、などなど・・・・・・。


書籍・新聞などについては文化そのもので、色々な法律・商習慣などの環境も含めて米国と日本で違いがあるでしょう。画面サイズ・機器重量の許容範囲、ネットワークのレベル・範囲、コンテンツの種類、・・・・・などの認識。米国以外への展開がどのようになるか・・・・

何れにしても、目を離さずにウオッチしていく必要がありそうです。

posted by 鎌倉太郎 at 10:00| ☀| Comment(0) | TrackBack(0) | IT環境-製品・コンセプト | 更新情報をチェックする

2007年11月21日

アマゾン、電子ブックリーダ「Kindle」を発売


オンライン小売業大手の米国・アマゾンが、「ペーパーバックより軽い」電子ブックリーダ「Amazon Kindle」を発売しました。「Kindle」は無線通信機能を内蔵していて、同社の新しい「Kindle Store」に蓄積している9万タイトル以上の書籍や、New York Times Best Sellersの112作品のうちの101作品や新作などが購入できます。本体の価格は399ドルで、アマゾンのWebでのみ購入できます。
参考:「ペーパーバックより軽い」:アマゾン、電子ブックリーダ「Kindle」発表



「Kindle」の仕様は、
①モニター     6インチ、600×800、4レベル・グレイ
②サイズ、重量   134.5mm×190mm×19mm、295g
③ユーザメモリー  約180MB(別途 SDカードスロットあり)
④ステレオジャック、内臓スピーカー
⑤接続       USB 2.0コネクタ、EVDO/CDMA無線モデム(内臓)
⑥利用環境     0℃~35℃

同梱物は、
Kindle本体、USBケーブル、ブックカバー、ACアダプター、他

製品の説明動画・写真は次のページにあります。ページの下部には、購入できるBooks、Newspapersなども掲載しています。
Amazon Kindle Web.bmp
(ページイメージをクックしてください)


また、製品の部分(ボタン、ジャックなど)説明は下に掲載しました。

Amazon Kindle button.bmp


Amazon Kindle jack.bmp

「Kindle」は、内蔵の無線通信機能でEvolution Data Optimized(EV-DO)携帯ネットワークを介し、米国・SprintのEV-DOネットワーク上に構築された「Amazon Whispernet」を通して、「Kindle」向けのAmazonストアに接続します。また、電子辞書を搭載していて、ネットワークを通してWikipediaへのアクセスが可能。更に、各機器には個人用の「Kindle」電子メールアドレスもあり、「Microsoft Word」文書などのワープロファイルや画像ファイルなどを電子ブックリーダに送信できるようになっています。ネットワーク費用はアマゾンが負担。
PCともUSB経由でデータの転送はできますが、PCを経由しない形態を目標としています。

「Kindle」のメモリーには、約200冊の書籍を格納する事ができ、標準SDメモリカードのスロットは、約1000冊分の容量にまで対応可能との事。

バッテリーは数日から1週間持続し、充電器によりバッテリーは2時間ほどで充電可能のようです。バッテリーは交換可能です。


この分野は、ソニーなどのハードウェア企業が失敗した分野で、市場で成功した電子ブックリーダはこれまでありません。「Kindle」の様にネットワークから書籍などの電子媒体を購読するという考え方は、他の機器(ノート、スマートフォンなど)でも可能。そこでアマゾンはネットワークと電子書籍の仕組みや価格などで工夫をしているようです。

電子書籍の市場規模、対前年度比で約2倍の182億円に

という記事もありますが、(日本での)その書籍の内訳をみると、文芸・写真集などが76億円、電子コミックは106億円ですから、期待通りになるかは不透明と言わざるを得ないですね。


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2007年11月15日

超小型基地局フェムトセル、米で始動


NIKKEI NET「IT+PLUS」の記事によると、米国・携帯業界3位のスプリント・ネクステルが、フェムトセル(Femtocell)の販売を開始したとの事。月額の使用料は、何時間話しても月15ドル(個人)、ファミリープランは30ドルですが、別途月々の携帯利用契約料金がかかります。

米国では既に、ティー・モバイル(T-Mobile USA)がWi-Fi(無線LAN)とGSMの両方で話せるデュアル携帯端末を使うサービスを既存の携帯利用契約に10ドル追加(ファミリー契約では20ドル)で展開しています。


日本で現在は省令によって、携帯電話の無線基地局の設置にはそれぞれ1局毎に総務省の免許取得など、家庭で使うには厳しい条件が必要になっていますが、2007年11月現在、監督官庁である総務省も規制している省令の改正を予定と11月10日に公表している。2008年秋には新しいフェムトセルが10万円程度で登場する予定。
参考: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』


上位の考え方として、Fixed Mobile Convergence(FMC、固定網と移動網の収束) という、有線通信・移動体通信を組合せた電気通信サービスがあります。色々な組合せがあり、日本でも各種試行が行われて(しようとして)います。
参考: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』


結局、未だ方式の大勢が決まった訳ではありません。利用環境によってサービス・価格も含めて最良の方式を検討する必要がありそうですが、日本に於いては家庭で使う場合、サポート体制などからフェムトセルが有利になりそうですね。



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2007年11月14日

革新的なデジタルライフスタイルの推進を目指すコンソーシアム


日本における革新的なデジタルライフスタイルの推進を目指すコンソーシアムが11月9日に設立されました。マイクロソフトを中心とするハードウエアメーカーやソフトウエアメーカー、コンテンツプロバイダーなど48社で、名称は「ウィンドウズ デジタルライフスタイルコンソーシアム(WDLC)」。

WDLCでは、情報デジタル機器(PC、携帯電話、デジタル家電など)、情報・コンテンツサービスなどの連携による新たなシナリオの共同開発・提案や、中高齢者や若年層などICT利用者層の拡大や利用者層に最適なシナリオの共同提供など様々な活動を通して、日本における革新的なデジタルライフスタイルの推進を目指すとの事。

活動の方向としては、
(1)非接触型ICカードを認証・決済基盤とした新しいビジネスモデルの模索
(2)TV視聴が可能なPCを活用した放送事業者をはじめとするコンソーシアム参加社間の連携
(3)既にWDLC参加各社が提供している製品・サービスなどで実現しているデジタルライフスタイルのシナリオの認知度向上と普及推進で各社相互連携

2007年中にコンソーシアムとしての具体的な活動内容を策定・公表し、2008年春には具体的な取り組みの開始を目指しています。


基本的には、「ウィンドウズ・ビスタ」を軸にした新規ビジネスを研究し、共同で営業活動を展開するのが目的。

同時に、マイクロソフトは、シニア層のICT(情報通信技術)活用推進に向けた取組みとして、「アクティブシニア推進計画」を発表しました。ICT活用の啓蒙活動、PC購入の際に相談しやすい環境の創出、PC購入後の活用法の学習、トラブル発生時の対応、シニア向けコミュニティの計画、およびICT利用成果の発表の場を設けるなど、さまざまな施策をしていくとしています。


マイクロソフトは当面この2つの施策を通して、家庭及びその周辺の社会の仕組みを構築しよう(勿論、中心はWindows)としているように思います。Google(アップルも)がインターネットを基底として家庭の情報化成果を取り込もうとしているのに対抗する、マイクロソフトの長期戦略の始まりとなるのでしょう。日本の企業が色々なよい製品をもっていても、システム的な捉え方(シナリオ作り)ができないうちに(寧ろ、できないなら)、1企業が主導でそれを推進しようとしていると考えるのは先読み過ぎるでしょうか。
個人から見ればどの企業が推進しても構わないので、良い方向のシナリオを実現して欲しいものです。

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2007年11月13日

マイクロソフト「Surface」の道のりは「楽ではない」


[CNET Japan]の記事によると、2007年5月29日に発表したマイクロソフト「Surface」は、当初の計画ほどには進展していないとの事。

当初の計画では、早ければ11月にもパートナー企業に「Surface」を設置して、運用を開始する予定だったが、お目見えするのは2008年の春以降となりそう。遅れた原因は、カスタムソフトウェアの開発や、「Surface」の設置予定場所に実際に設置可能か否かの確認に手間取った事など。


マイクロソフト ビル・ゲイツ氏もビデオでデモをしたりしているので、本ブログでも紹介した事があります。
「IT業界動向ビデオ・ウォッチ」
その当時は、Milanというコード名で呼ばれていました。


マイクロソフトのWebでも紹介しているページがあります。
MicrosoftSuface1.bmp


但し、この動画は高精細な映像になっている為、ブロードバンドでの視聴をお勧めします。その場合でも、時間帯によってはBuffering状態になる事があります。

厳しい環境の時は、YouTubeにも登録されています。
Microsoft Surface
MicrosoftSuface2.bmp


「Surface」は、本質的にはWindows Vistaに未来志向のグラフィカルユーザーインターフェースを搭載したパーソナルコンピュータです。筐体の上部にテーブル型のタッチスクリーンを据えており、物体を検知できる5つのカメラがスクリーンの下にあります。ユーザはスクリーンに指先で触れたりなぞったりする事でコンピュータを操作。また、スクリーン上の物体を認識することもできます。
参考資料: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』


マイクロソフトによる利用例として、
①レストランの客がワイングラスを置いた時に、食事に適したワインのメニューを自動的に提供。
②「Surface」にデジカメをおく事で認識させ、撮った写真をテーブル上で表示してみたり、他のデバイスに転送。

発表当初の価格はおよそ5,000~10,000ドル(約60万~120万円)であり、主にホテル・レストラン・娯楽施設などを対象としている。しかしマイクロソフトは、3年から5年のうちに一般消費者にも手が届くようになるだろうとしています。

ただ、このような技術の難しいのは、安価でさして難しくない操作で実現できる他の代用製品がある事。利用者に価格差を説得できる価値を提示する必要がありそう。従って、当面は業務利用の範囲に限定し、珍しいものの設置による宣伝効果を期待する活用とし、更に広告を表示する事によって非常に安く提供する事で推進したらどうだろうか。


類似の技術は、幾つかの事例で利用実績があります。
(1)アップル「iPhone」でマルチタッチの技術を既に利用しています。
(2)三菱電機での試作例は、
「CEATEC 2007 三菱電機の『マルチユーザー・タッチテーブル』」
(3)ニューヨーク大学教授のJeff Han氏が、この技術を商用化する為の新興企業:Perceptive Pixel
Perceptive Pixel by Jeff Han [Official Video]
Perceptive Pixel.bmp
(4)HPがウォール・ストリート・ジャーナルD5コンファレンスで発表したもので、大きさは16x8フィート(約4.9m×2.4m)
Obscura HP Multi-Touch Video Wall WSJ D5 HP conference
HP Multi-Touch.bmp



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2007年10月27日

展示会に見るコミュニケーション機器


10月24日~26日に開催された「IPコミュニケーション&モバイル2007」に最終日でしたが行ってきました。仕事の目的とは別に、本ブログに関連する事を書いておきます。

まず第一に、マイクロソフトのブースにWindows Mobile 6搭載携帯端末が勢揃い。
写真は一部の機種のみ。

EindowsMobile6スマートフォン.JPG(クリックで拡大)

私の希望とする(希望ラインは高いのですが・・・・)
1.基本スペックのポイントは、
①4インチ程度のW-VGA画面、②キーボード無し&手書き入力(+ソフトキーボード)、③HDD 30GB程度(またはSDメモリースロット)、④データ通信機能(無線LAN、広域用)、⑤携帯電話、⑥WindowsCE(Mobile)・PCインターフェース
2.次の優先度は、
⑦SDメモリースロット、⑧ワンセグ、⑨バッテリー交換可能(または超軽量ACアダプタ)

現状は70点ぐらいでしょうか。どこかで妥協せざるを得ないでしょうが・・・・



もう一つは(これもマイクロソフトですが)、Web会議専用機器「Round Table」。

米マイクロソフトは、音声や映像などを統合するユニファイド・コミュニケーションに関する製品などを提供し始めています。「Microsoft Office Communications Server 2007」を核に、IP-PBX機能などを含めて、従来のインスタント・メッセージ(IM)や電子メールに加え、電話やWeb会議を統一的に扱える環境を提供するというものです。

そのインターフェースの1つであるWeb会議用の機器が「Round Table」で、実物を見たのは今回が初めて。マイクロソフトのブースでは余り目立たない扱いでしたが、提携しているNECのブースでは大きく扱っていました。

マイクロソフトの「ユニファイド・コミュニケーション」提案は、特に新しいものではないし、会議システム用の機器も提供している会社はあります。
その中で、マイクロソフトの「Round Table」は、上部の円筒の中に五つのカメラが組込まれていて、360度を写して五つの映像を横につなげてパノラマ表示する事ができます。

MS_RoundTable.JPG(クリックで拡大)

RoundTable_thumb_200_ph4.jpg(クリックで拡大)


本ブログ「我家のIT化」との共通キーワードは、「コミュニケーション」。IT関連のコミュニケーション機器として、家庭でもテレビ電話として使われるようにはなっているよう(我家・我がファミリーは未だ)です。ビジネスの場と違って、家庭では別の条件で難しい課題(風呂上りの状態ではテレビ電話に出られない・・・)もあるようですが、今後ウォッチしていきたい事項です。
posted by 鎌倉太郎 at 12:00| ☔| Comment(0) | TrackBack(0) | IT環境-製品・コンセプト | 更新情報をチェックする