2009年06月29日

「奇想の王国 だまし絵展」に行ってきました(その1)

東京・渋谷にある「Bunkamura(文化村)」で行われている「奇想の王国 だまし絵展」(開催:2009年6月13日[土]~8月16日[日])に行ってきました。土曜日であった為か、多くの人が入場していました。といっても長蛇の列という訳でもなく、一時的な人だかりはあったものの、シッカリと作品を堪能できました。





だまし絵とは、フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』によると、トロンプ・ルイユ(Trompe-l'œil)といわれ、シュルレアリスム(超現実主義)においてよく用いられた手法・技法。但し、シュルレアリスムに限って用いられるものではなく、今日では解りやすく「トリックアート」と呼ばれる事も多いとか。トロンプ・ルイユは、フランス語で「眼を騙す」の意味。

この展示会は、名古屋市美術館(開催:2009年4月11日[土]~6月7日[日])から始まる巡回展で、東京の後は関西になり、兵庫県立美術館(2009年8月26日[水]~11月3日[火・祝])で開催されるとの事です。



「Bunkamura」で行われている「奇想の王国 だまし絵展」の出展リストはこちら(pdf)。「伝統的なトロンプ・ルイユ」の作品だけでなく、古今東西の100点以上を集めています。

そのリストを見ると、大きくは
第1章 イメージ詐術(トリック)の古典
第2章 トロンプルイユの伝統
第3章 アメリカン・トロンプルイユ
第4章 日本のだまし絵
第5章 20世紀の巨匠たち -マグリット・ダリ・エッシャー
第6章 多様なイリュージョニズム-現代美術におけるイメージの策謀
と分けられていますが、展示作品は5回に渡って入替え・順番変更をするようで、会場入口にある(意識して探す必要がある)印刷されたリストを入手しておく事をお勧めします。

私が見た時の入口からの展示順は、第2章 → 第3章 → 第1章 → 第4章 → 第5章 → 第6章 で、作品の展示順序も会場で入手したリストの順になっていました。


ここに展示会紹介があります。

この解説は名古屋市美術館での開催時のものです(一部展示作品が異なります)が、東京の開催でも解説としてはそのまま読んでも差し障りはありません。



「だまし絵」の専門家ではありませんので解説はできませんが、だまし絵の手法・技法が各章単位(展示のコーナー)でまとめられていますので、代表的な作品をコーナー毎に(できるだけ)高解像画像で紹介します。


今回見た展示順序で、まず「トロンプルイユの伝統」。何気ない日常のもの(場面)を本物と見違うばかりに迫真的な描画力で取組まれた作品。

静物-トロンプルイユ」コルネリス・ノルベルトゥス・ヘイスブレヒツ(Cornelis Norbertus Gysbrechts)





板壁などは写真以上に「そのものを感じる」ように表現しています。精細・質感や立体感を出す技能・技法(影など)があるのですネ。描かれているのは日常生活の中にある場面ですが、作者の小さな自画像を絵の中にピンでとめたり、キャンバスから画布がめくれたり、非日常のポイントも入れていています。



紹介するもう1つは、「非難を逃れて(Escaping criticism)」ペレ・ボレル・デル・カソ(Pere Borrell del Caso)


pere borrell del caso Pictures, Images and Photos


キャンバスから額縁を超えて少年が出て来ようとしています。一寸あり得ない事ですが、リアル感があります。



次のコーナーは、「アメリカン・トロンプルイユ」。

狩の後(After the Hunt)」ウイリアム・マイケル・ハーネット(William Michael Harnett)





技法・手法は「トロンプルイユの伝統」と同様ですが、時代と場所を反映した対象物・シーンになっているようです。



次のコーナーは「イメージ詐術(トリック)の古典」ですが、次回に。


 
ラベル:だまし絵
posted by 鎌倉太郎 at 19:40| ☁| Comment(0) | TrackBack(0) | 一覧-電子展示 | 更新情報をチェックする

2009年04月23日

世界的な文化遺産を、ユネスコがデジタルライブラリーにして公開

ユネスコが世界的な文化遺産をデジタル化し、「ワールド・デジタル・ライブラリー(World Digital Library)」として無料公開しました。

これまで本ブログで「Web美術館・博物館」として紹介してきたデジタル化とは、趣きが異なります。



実際に「ワールド・デジタル・ライブラリー」は、ここから見られます。





地図上の各地域毎にある「nnn Items」の部分をクリックすると、「場所」・「時代」の選択の他、媒体の違い(本、雑誌、写真、地図、など)による選択もできるようになっていて、対象のサムネイルが一覧表示されます。





具体的な対象(アイテム)としては、
など1300アイテム以上が登録されています。解説は英語の他、フランス語・スペイン語・ポルトガル語・中国語・ロシア語・アラビア語の7ヶ国語。

何れも高精細なイメージデータになっていて、Zoom機能で詳細な部分まで見られます(但し、高精彩であるが故に表示に時間が掛かります!)。例えば、エジプト誌の古代エジプト神殿のレリーフなど。

通常の表示




Zoom表示






以下では直接にアイテムにリンクしています。アイテムの解説表示が出たら、サムネイルか「Open」をクリックしてください。

アメリカ合衆国独立宣言の大陸会議案





ナポレオン エジプト誌





源氏物語の書写本





 
posted by 鎌倉太郎 at 17:18| 🌁| Comment(0) | TrackBack(0) | 一覧-電子展示 | 更新情報をチェックする

2009年04月19日

Web美術館・博物館(51)「デビッド・ロバーツのエジプト遺跡(4)」

posted by 鎌倉太郎 at 23:30| ☔| Comment(1) | TrackBack(0) | 一覧-電子展示 | 更新情報をチェックする

2009年04月14日

Web美術館・博物館(50)「デビッド・ロバーツのエジプト遺跡(3)」


前々回前回に続いて、デビッド・ロバーツ(David Roberts)によって描かれた、エジプト遺跡の描画を集めました。(各々クリックで拡大)

エジプトに旅行した時のフィラエ島についての投稿をここでしています。



デビッド・ロバーツが訪れた時の様子:

フィラエ島の全景

View of the Island of Philae, Nubia





ナイル河から見たフィラエ島全景

#210: Island of Philae, Looking Down the Nile





イシス神殿・第1塔門、列柱(フィラエ島)

#166: Grand Approach to the Temple of Philae





イシス神殿・列柱室(フィラエ島)

#164: Grand Portico of the Temple of Philae, Nubia





トラヤヌス帝のキオスク(フィラエ島)

#189: The Hypaethral Temple at Philae, Called the Bed of Pharaoh





フィラエ島の夕暮れ

#178: The Island of Philae by Sunset




(画像に添えられたタイトルが間違っています・・・・)



エジプトに旅行した時のコム・オンボ神殿についての投稿をここでしています。



コム・オンボ

#130: Remains of the Portico of the Temple of Kom Ombo





#209: Ruins of Kom-Ombo






Web美術館・博物館の一覧:本ブログ内アクセスが容易になります。
http://www.onsheet.net/user/tm230517/Web美術館・博物館.html


 
posted by 鎌倉太郎 at 20:49| ☔| Comment(0) | TrackBack(0) | 一覧-電子展示 | 更新情報をチェックする

2009年04月08日

Web美術館・博物館(48)「デビッド・ロバーツのエジプト遺跡(1)」

デビッド・ロバーツ(David Roberts)によって描かれた、エジプト遺跡の描画を集めました。

デビッド・ロバーツは、1838年~1840年にかけてエジプトやシナイ半島などを旅して描いたスケッチを基に、1840年代に作品にしています。詳しくはこちら(Wikipedia)を参照。





1840年頃の古代エジプト遺跡の状態が良く分かります。



ここでは、Webサイトに掲載されている高画質の画像を紹介します。(各々クリックで拡大)

ギザ・三大ピラミッド

PYRAMIDS OF GEEZEH





PYRAMIDS OF GEEZEH, FROM THE NILE






スフィンクス

SIDE VIEW OF THE GREAT SPHINX





HEAD OF THE GREAT SPHINX, PYRAMIDS OF GEEZEH






アブ・シンベル神殿

COLOSSAL FIGURES IN FRONT OF THE GREAT TEMPLE OF ABOO-SIMBEL





INTERIOR OF THE GREAT TEMPLE OF ABOO-SIMBEL, NUBIA





THE SANCTUARY OF THE GREAT TEMPLE OF ABOO-SIMBEL, NUBIA





Web美術館・博物館の一覧:本ブログ内アクセスが容易になります。
http://www.onsheet.net/user/tm230517/Web美術館・博物館.html


 
posted by 鎌倉太郎 at 22:30| ☔| Comment(0) | TrackBack(0) | 一覧-電子展示 | 更新情報をチェックする

2008年11月09日

Web美術館・博物館(47)「ゲッティ美術館(6)」

posted by 鎌倉太郎 at 04:40| ☁| Comment(0) | TrackBack(0) | 一覧-電子展示 | 更新情報をチェックする

2008年11月08日

2008年11月07日