日本の実験棟「きぼう」は、
- 「きぼう」船内実験室、「きぼう」、ロボットアーム
2008年5月31日目標(ミッション:1J,STS-124) - 「きぼう」船外実験プラットフォーム、「きぼう」船外パレット
2008年度見込み(ミッション:2J/A,STS-127)
欧州や日本は自国の実験棟が利用できるまでの間、ロシアとの商業契約や米国との協力でISS での実験を実施していますが、2010年に国際宇宙ステーション(ISS)が完成すれば、本格的な利用・運用が始まります。
運用に向けてのポイントは、
- ISSに長期滞在している宇宙飛行士の食糧や衣類、各種実験装置などの補給と廃棄
- ISSに長期滞在する宇宙飛行士の運搬(往復)
- 実験棟「きぼう」での実験内容
- 実験棟「きぼう」で実施した実験結果(試料など)の持帰り
今回は特に「宇宙飛行士の食糧や衣類、各種実験装置などの補給と廃棄」についてまとめてみました。
これまでの運搬手段は、スペースシャトルとロシアのプログレス補給船(Progress)でしたが、最近4月3日に、欧州補給機(ATV:Automated Transfer Vehicle)もISSにドッキング成功して第3の手段ができました。
プログレス補給船と欧州補給機は何れも無人輸送機で、ISSにドッキングして補給が完了すれば使わなくなった実験機器や使用後の衣類などを積み込み、大気圏に再突入させて燃やす事になります。
日本の実験棟「きぼう」へ追加の国際標準実験ラック(ISPR)や交換バッテリーを運搬する手段は、ISSと他の補給船のドッキング装置におけるハッチ口径が小さい事から、別の運搬手段を提供してくれるのが日本の宇宙ステーション補給機(H-II Transfer Vehicle: HTV)です。
特に、2010年にISSが完成すれば引退する事になっているスペースシャトル以降、大型の実験装置などを運搬できる唯一の手段になるようです。
ロシア、欧州、日本の補給機の特徴を比較表としてここにまとめました。
HTVの情報については、ここにまとめています。
宇宙ステーション補給機・技術実証初号機の打上げは、2009年度見込み(ミッション:HTV-1)で、HTV打上げを開発目標としているH-IIBロケットも初号機となります。