オンライン小売業大手の米国・アマゾンが、「ペーパーバックより軽い」電子ブックリーダ「Amazon Kindle」の発売を発表して余り時間が経っていませんが、幾つかの評価寄稿が出てきています。
「Kindle」の発表、仕様については、前に投稿している内容を見てください。
記者・ブロガーの評価は、少なくともこれまでよりも良くなった事は明らかであるが、未だ今後どうなるか判らないと言うのが本音。特に日本のブロガーは、「読書する」あるいは「書籍を持つ」という事には、書籍・新聞の内容を知る事に加えて「エクスペリエンス」を期待しているとしています。
書籍の世界に革命が起こった-Kindleの紹介ビデオを見て
http://blogs.itmedia.co.jp/serial/2007/11/kindle_eb7e.html?ref=rssall
アマゾンの電子ブック 『キンドル』: Amazon Kindle
http://stdn.blog121.fc2.com/blog-entry-53.html
エクスペリエンスについては、下記を参照。
http://www.atmarkit.co.jp/fitbiz/serial/xp/01/01.html
しかし、アマゾンのターゲットは、(少なくとも当面は)エクスペリエンスを必要とする顧客では無い様に思います。長期休暇・出張をする時に、何冊も書籍や資料を持っていく必要がある人達(彼らの休暇は宿泊先で本を読んで過す事が多い<らしい>)、出張先など何処にいても新聞の記事を読む必要がある(あるいは関係者に必要な資料を送らせる)人達などが、ターゲットであろうと思います。問題はそのようなターゲットがどのぐらいいると踏んでいるのか(当面の範囲でも採算が合うと思っているのでしょう)。
ターゲットをそこに捉えていると考えると、非常に良くできた仕組みであろうと思います。あとはターゲットが必要とするコンテンツが揃っているかですが、たぶん新聞・雑誌などは人気・ポピュラーなものは揃っていて、それらの定期発行に対する仕組みもありますから、問題は新刊書。人気の書籍は揃えられても、そうなる前の人気になりそうな気配のある書籍をどのように取込めるかでしょう。この辺は出版元の考えやアマゾンとの連携の出来具合。
今後、PCがそうであった様に、エクスペリエンス性も含めた改善が行われていくでしょう。デザイン、操作インターフェース、性能、コンテンツ、バックでの(個人本棚のような)蓄積体制、などなど・・・・・・。
書籍・新聞などについては文化そのもので、色々な法律・商習慣などの環境も含めて米国と日本で違いがあるでしょう。画面サイズ・機器重量の許容範囲、ネットワークのレベル・範囲、コンテンツの種類、・・・・・などの認識。米国以外への展開がどのようになるか・・・・
何れにしても、目を離さずにウオッチしていく必要がありそうです。