オンライン小売業大手の米国・アマゾンが、「ペーパーバックより軽い」電子ブックリーダ「Amazon Kindle」を発売しました。「Kindle」は無線通信機能を内蔵していて、同社の新しい「Kindle Store」に蓄積している9万タイトル以上の書籍や、New York Times Best Sellersの112作品のうちの101作品や新作などが購入できます。本体の価格は399ドルで、アマゾンのWebでのみ購入できます。
参考:「ペーパーバックより軽い」:アマゾン、電子ブックリーダ「Kindle」発表
「Kindle」の仕様は、
①モニター 6インチ、600×800、4レベル・グレイ
②サイズ、重量 134.5mm×190mm×19mm、295g
③ユーザメモリー 約180MB(別途 SDカードスロットあり)
④ステレオジャック、内臓スピーカー
⑤接続 USB 2.0コネクタ、EVDO/CDMA無線モデム(内臓)
⑥利用環境 0℃~35℃
同梱物は、
Kindle本体、USBケーブル、ブックカバー、ACアダプター、他
製品の説明動画・写真は次のページにあります。ページの下部には、購入できるBooks、Newspapersなども掲載しています。
(ページイメージをクックしてください)
また、製品の部分(ボタン、ジャックなど)説明は下に掲載しました。
「Kindle」は、内蔵の無線通信機能でEvolution Data Optimized(EV-DO)携帯ネットワークを介し、米国・SprintのEV-DOネットワーク上に構築された「Amazon Whispernet」を通して、「Kindle」向けのAmazonストアに接続します。また、電子辞書を搭載していて、ネットワークを通してWikipediaへのアクセスが可能。更に、各機器には個人用の「Kindle」電子メールアドレスもあり、「Microsoft Word」文書などのワープロファイルや画像ファイルなどを電子ブックリーダに送信できるようになっています。ネットワーク費用はアマゾンが負担。
PCともUSB経由でデータの転送はできますが、PCを経由しない形態を目標としています。
「Kindle」のメモリーには、約200冊の書籍を格納する事ができ、標準SDメモリカードのスロットは、約1000冊分の容量にまで対応可能との事。
バッテリーは数日から1週間持続し、充電器によりバッテリーは2時間ほどで充電可能のようです。バッテリーは交換可能です。
この分野は、ソニーなどのハードウェア企業が失敗した分野で、市場で成功した電子ブックリーダはこれまでありません。「Kindle」の様にネットワークから書籍などの電子媒体を購読するという考え方は、他の機器(ノート、スマートフォンなど)でも可能。そこでアマゾンはネットワークと電子書籍の仕組みや価格などで工夫をしているようです。
電子書籍の市場規模、対前年度比で約2倍の182億円に
という記事もありますが、(日本での)その書籍の内訳をみると、文芸・写真集などが76億円、電子コミックは106億円ですから、期待通りになるかは不透明と言わざるを得ないですね。