[CNET Japan]の記事によると、2007年5月29日に発表したマイクロソフト「Surface」は、当初の計画ほどには進展していないとの事。
当初の計画では、早ければ11月にもパートナー企業に「Surface」を設置して、運用を開始する予定だったが、お目見えするのは2008年の春以降となりそう。遅れた原因は、カスタムソフトウェアの開発や、「Surface」の設置予定場所に実際に設置可能か否かの確認に手間取った事など。
マイクロソフト ビル・ゲイツ氏もビデオでデモをしたりしているので、本ブログでも紹介した事があります。
「IT業界動向ビデオ・ウォッチ」
その当時は、Milanというコード名で呼ばれていました。
マイクロソフトのWebでも紹介しているページがあります。
但し、この動画は高精細な映像になっている為、ブロードバンドでの視聴をお勧めします。その場合でも、時間帯によってはBuffering状態になる事があります。
厳しい環境の時は、YouTubeにも登録されています。
Microsoft Surface
「Surface」は、本質的にはWindows Vistaに未来志向のグラフィカルユーザーインターフェースを搭載したパーソナルコンピュータです。筐体の上部にテーブル型のタッチスクリーンを据えており、物体を検知できる5つのカメラがスクリーンの下にあります。ユーザはスクリーンに指先で触れたりなぞったりする事でコンピュータを操作。また、スクリーン上の物体を認識することもできます。
参考資料: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
マイクロソフトによる利用例として、
①レストランの客がワイングラスを置いた時に、食事に適したワインのメニューを自動的に提供。
②「Surface」にデジカメをおく事で認識させ、撮った写真をテーブル上で表示してみたり、他のデバイスに転送。
発表当初の価格はおよそ5,000~10,000ドル(約60万~120万円)であり、主にホテル・レストラン・娯楽施設などを対象としている。しかしマイクロソフトは、3年から5年のうちに一般消費者にも手が届くようになるだろうとしています。
ただ、このような技術の難しいのは、安価でさして難しくない操作で実現できる他の代用製品がある事。利用者に価格差を説得できる価値を提示する必要がありそう。従って、当面は業務利用の範囲に限定し、珍しいものの設置による宣伝効果を期待する活用とし、更に広告を表示する事によって非常に安く提供する事で推進したらどうだろうか。
類似の技術は、幾つかの事例で利用実績があります。
(1)アップル「iPhone」でマルチタッチの技術を既に利用しています。
(2)三菱電機での試作例は、
「CEATEC 2007 三菱電機の『マルチユーザー・タッチテーブル』」
(3)ニューヨーク大学教授のJeff Han氏が、この技術を商用化する為の新興企業:Perceptive Pixel
Perceptive Pixel by Jeff Han [Official Video]
(4)HPがウォール・ストリート・ジャーナルD5コンファレンスで発表したもので、大きさは16x8フィート(約4.9m×2.4m)
Obscura HP Multi-Touch Video Wall WSJ D5 HP conference