■ 銀河の種類
楕円銀河
視角による見かけの形状ではなく、銀河そのものがどの程度の楕円体であるかで評価される。内部には何らかの構造がほとんど見られず、一般には比較的小さな星間物質で構成されている。したがって、この種のものは散開星団の下限に含まれ、星形成が活発ではない。そして、多くは古く寿命を経た星が任意の方角にある重心を回っている状態にある。このような特徴は、より遥かに小さな球状星団と似通った部分がある。渦巻銀河
薄い円盤状の回転する星々や星間物質で構成され、通常は中心部に近くなるほど古い星が多くなる。そして、中央の銀河バルジから比較的明るい渦巻き腕状の構造が伸びている。ハッブル分類では、S で示され、小文字 (a,b,c) で腕の粗密やバルジの規模を表し、Sa(湾曲度合いが大きく個別の識別が不明瞭な腕を持ち、大きなバルジを持つ) やSc(腕は開放的で、そのバルジは小さい) [26]等と表記される。そのほか、羊毛状渦巻銀河(わずかな腕だけのもの)(または毛ふさ状渦巻銀河)や、グランドデザイン渦巻銀河(しっかりと識別可能で湾曲具合が激しい腕が観察できるもの)などもある。レンズ状を含む不定形
他の銀河との相互作用によって変わった特性を持つ異形の銀河がある。リング銀河(環状の星々が露出した中心部を取り巻いている。車輪銀河とも)は、比較的小さな銀河が渦巻銀河の中心部を通過することで生じると考えられている。楕円銀河と渦巻銀河双方の特徴を有する中間型のレンズ状銀河は、ハッブル分類では S0 で示され、不明瞭な渦巻き状の腕がありながら、楕円形状の銀河ハローを持つ。ガスの量に乏しく、星形成は盛んではないと考えられている。
形態論上容易に分類できないものも多く、これらは一括して不規則銀河と呼ばれ、何らかの構造を持つがハッブル分類には当てはめられない種類は Irr-I、構造を持たない種類は Irr-II と識別される。ガス成分が多く、星形成は活発だと考えられている。
サムネイルクリックで拡大します。
【改訂】 2022年07月25日 21:15 画像の隅を丸化
ラベル:HTML・CSS