米国の宇宙探査機「オサイリス・レックス(OSIRIS-REx)」がサンプルリターンを目指す小惑星「ベンヌ(101955 Bennu)」に到着した時、「ベンヌ」から微粒子が放出されるのを確認したが、特に障害にはならないとの報道で一件落着と理解していたら、「OSIRIS-REx」チームはその後も微粒子の放出が割と頻繁に発生している事を認識し調査をしていたようです。
こちらの記事によると、「OSIRIS-REx」チームは探査機が「ベンヌ」に到着後300回以上の粒子放出事象について粒子の軌跡を追跡観測し、その内の4つの事象についてアニメーション動画にしたのがこちら。
放出された粒子は「ベンヌ」の重力影響から離脱する場合もありますが、数時間から1週間程周回して再び「ベンヌ」に戻ります。計測した粒子は殆どが0.5~1㎝で最大でも10㎝程度、移動速度は20㎝/秒から最大で3m/秒程度との事。
放出事象は「ベンヌ」の回転に対応した特定のタイミングで発生する事が多いので、日照加熱と冷却による岩石の分解がその主なメカニズムではないかと考えているようです。