米国スペースX社(Space X)はファルコンヘビー(Falcon Heavy)でロケットの巨大化を指向し成功していますが(こちらを参照)、日本では2月3日に超小型ロケット「SS-520」5号機の打上げ及び衛星の軌道投入に成功しました。記録としてこちらの動画を掲載しておきます。
「実際に人工衛星を打ち上げた史上最小のロケット」の記録を更新した事になります。
世界中で超小型ロケット「超小型衛星打上げ機(Small-lift launch vehicle)」を開発しています。特に注目されているのが「エレクトロン(Electron)」ロケット(液体燃料)です。
「エレクトロン」は低軌道へ400kgのペイロードを投入する能力があり、1回の打ち上げ費用は500万米ドル(5.5億円)未満にする予定との事。一方、「SS-520」ロケット(固体燃料)は低軌道に4kg程度の衛星を打ち上げる能力で、開発費も含めた打ち上げ費が約4億円との事なので、コストの更なる低減は必須になると思われます。
コスト低減には、打上げ機体(ロケット)の回収・再利用、製造(量産化、3Dプリンタ利用、民生品利用)コスト、整備・運用コストなど多面に関係し、課題は非常に多いと思います。また搭載する衛星のサイズ・重量のニーズの把握(分野の選択?)も必要です。
キューブサット(CubeSat)の規格化したサイズに限定するなど、搭載する衛星側の工夫・制約も行われるでしょう。
近い将来、日本の超小型衛星が、日本のベンチャー製ロケットで打ち上げられる事を期待したい。