シカゴ(Chicago)のダウンタウンの西に位置するオークパーク(Oak Park)という高級住宅街があります。ここには地元で活躍したの建築家フランク・ロイド・ライト(Frank Lloyd Wright)が手がけた建築物が多く残っています。フランク・ロイド・ライトは、日本の帝国ホテル・ライト館(一部を博物館明治村に移築)を設計していて、日本の国立西洋美術館をデザインしたル・コルビュジエ(Le Corbusier)などと並ぶ四大建築家の一人。
フランク・ロイド・ライトのオークパークにおける活動は、世界に名が知られる前の第一次黄金時代と言えます。建築家協会主催の現地ツアーに参加、ダウンタウンからバスでオークパークに移動し、フランク・ロイド・ライトの自宅兼事務所の内部見学と地域の各邸宅の散策観光となりました。
先ず、自宅兼事務所がこちら。
住居部分の正面入り口です。内部の写真は撮れませんが、日本の文化(特に浮世絵)に親近感を持っていた様子が伺え、ボランティアガイドもそれらの紹介をする中で、観光グループ内に日本から来ている者がいるのを知って、「日本語での発音はこれでいいか・・・」などと質問されたりしました。
事務所部分の外装はこちら。
作業場としての環境を保存・再現していました。
地域で散策観光する各邸宅は全て内部非公開になっています。その幾つかを紹介します。
テレビで建物紹介されたエドガー・カウフマン(Edgar J. Kaufmann)の邸宅「落水荘(Fallingwater)」はペンシルベニア州にあるので対象外・・・ですが、そこでのせり出した地平線を強調するバルコニー工法「カンチレバー(Cantilever)」を類推できる家を見学しました(こちら)
「カンチレバー」に発展していく前のデザインで、オークパークにおけるプレーリースタイル(草原様式、Prairie Style)の第1号という邸宅がこちら。
プレーリースタイルの初期の代表作というのがこちら。
フランク・ロイド・ライトが独立した事務所を構えて最初の仕事がこちら。施主の希望で英国チューダー王家のスタイル(チューダー様式)を採り入れています。