2016年10月04日

西之島は大陸創世のミニ版か?海洋研究開発機構の新説


海洋研究開発機構(Japan Agency for Marine-Earth Science and Technology、JAMSTEC)のプレスリリースによると、大陸は殆どが安山岩でできており、西之島が噴出しているのが同じ安山岩なので、大陸創世のミニ版なのではないかという新説を発表しました。



これまでは、
  • 地殻の薄い海洋底では玄武岩質マグマが噴出
  • 地殻の厚い大陸では安山岩質マグマが噴出
という事が定説でしたが、伊豆小笠原弧及びアリューシャン弧の地殻構造探査の結果は逆で、
  • 地殻の厚い地域(厚さ30km以上)の火山は玄武岩質マグマを噴出
  • 地殻の薄い地域(厚さ30km未満)の火山は安山岩質マグマを噴出
という結論になりました。

地殻の薄い地域に西之島があり、安山岩を噴出しています(こちら)。


但し、伊豆小笠原弧は日本で詳細に調査できていますが、アリューシャン弧は一部に調査ができているものの、水深データを用いて推定する簡便な方法を用いています。今後他の海洋島弧の調査に参加して更に詰める必要があります。

また伊豆小笠原弧の北部は玄武岩質マグマなので、何故太平洋の真ん中で安山岩質マグマを噴出するのかも課題です。

地球に大陸が何時・どのように出現したのかという大きな問題に一石を投じた事になります。


 
ラベル:西之島
posted by 鎌倉太郎 at 14:00| 神奈川 ☁| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記 | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
コメントを書く
コチラをクリックしてください

この記事へのトラックバック