今回の綺麗な銀河・星雲は、ちょうこくしつ座(Sculptor)の方向にある銀河団(Galaxy cluster)「Abell 2744(Pandora's Cluster)」です(こちらとこちらとこちらとこちら)。
チャンドラX線観測衛星(Chandra X-ray Observatory、赤)とハッブル宇宙望遠鏡(Hubble Space Telescope)などの観測による暗黒物質(Dark matter、青)の分布を示す画像
ハッブル宇宙望遠鏡(Hubble Space Telescope)による画像


ジェイムズ・ウェッブ宇宙望遠鏡の画像から、既に質量の大きい3つの銀河団が集まった巨大な銀河団を形成していると考えられています。スパイクを表示しているのは前景の恒星で、ぼんやりとした光に囲まれた明るい白い光源が「Abell 2744」です。この銀河団の質量が合わさり強力な重力レンズ(Gravitational lens)の効果を発揮し、背景の銀河を拡大・変形し赤色で細長い円弧として見せており、多くは宇宙初期の銀河と考えられています。小さな赤色の点の様に見える光源は良く分かっておらず追跡観測の結果に期待されます。
尚、この画像は4つのジェイムズ・ウェッブ宇宙望遠鏡によるスナップショットを1つのパノラマ画像に合成しています。
【改訂】 2023年09月04日 01:10 画像の追加、追記
2019年05月15日 01:50 画像の追加
2019年05月15日 01:50 画像の追加