東京国立博物館で開催している「クレオパトラとエジプトの王妃展」(期間:2015年7月11日 ~ 9月23日)に行ってきました。
エジプトには2009年に旅行で訪れ、エジプト考古学博物館でも多数の遺品などを見ました(こちらを参照。2009年04月以前の投稿ページ)。
展示品は日本とヨーロッパ各国の博物館/美術館・個人で所蔵する遺品を集めており(特にエジプトからのものはない)、レリーフや指輪・首飾りなど小品のものが多いですが見応えがありました。
等身大の「セクトメ女神」2体の展示はその中で圧倒する大きさです。
全般的に古代エジプトはファラオの専制政治というイメージがあったので、思いのほか女性の権力取得・活躍を強調する展示ストーリーと感じました。
後半はハトシェプスト女王、アメンホテプ3世の王妃ティイ、王妃ネフェルティティ、クレオパトラといった良く知られた名前が並ぶ展示品の中に、「ティイのレリーフ」そのものの展示と「ティイのレリーフ発掘映像」を映していたのが強く印象に残りました。
もう一つは「クレオパトラとアントニウスの銀貨」です。1㎝程の小さいものですが想像以上に高精細でした。
前半には「ラムセス2世の王妃イシスネフェルト」の像など注目する展示もありましたが、グラーブ(Ghurab)遺跡などを中心とする展示群により古代エジプトに対するもう一つの見方を教えてもらった気がしました。
それは王宮やハーレムでの日常生活・暮らしに関わる品々です。乳母や養育係に対する扱い、首飾り・櫛や腕輪などの装身具と化粧容器・鏡、そして青色彩文土器などでした。