2014年12月26日

米国西海岸の旅(16) - シアトル詳細(2) ボーイング工場見学【改訂】


第2日の最初にボーイング社の民間機主要ラインであるエバレット工場(Everett Factory)を見学しました(概要はこちらで投稿)。

エバレット工場はシアトルから北へ約50㎞程の所にあります(こちらのGoogle地図を参照)。


現地ガイドの車で早朝にホテルを出発、フューチャー・オブ・フライト(Future of Flight)というビジターセンターでその日最初のツアーに入りました。観光シーズンから外れている様で、約20名ほどのグループになりました。シーズン中なら1日総数で2000名の来場者があるとの事。



工場側のガイドは勿論英語ですので、同行のガイドが主要な内容を日本語で囁いてくれる形となりました。そこで詳細情報となる(工場側ガイドが説明する)数値を日本語訳にした資料も参照し、見学内容を以下で投稿します。また、工場見学中は一切の撮影はできませんので、写真はボーオング社Official WebsiteやWikipediaに掲載されたものを使います。

工場の建物は下の写真。

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ジャンボ(ボーイング747-8、Boeing 747-8)が入る格納庫(Hangar)が6つ並んだような様な大きさです(40-21~26ビルディング)。6つ並んだ扉1つでジャンボ 1機が出し入れできます。


こちらの写真で分かりますが、右2つの扉に対応する建物は後で増設しており(一時、中国のショッピング・モールが最大になりそうな事から、増設したとの話もあり・・・)、現在1つの建物の敷地面積では世界最大だそうです。





見学した時点のラインでは、左から2つ目の扉(40-22ビルディング)と3つ目の扉(40-23ビルディング)の間から入りました(1つ目の扉に対応する"40-21ビルディング"の使われ方は分かりません)。直ぐに奥へ向かって真っすぐの地下通路に降ります。人が行き来する通路で、奥まで約500mあります。

"40-22ビルディング"では主に翼部分(主翼、尾翼)の組立てが行われると共に、ビッシリと部品が置かれていました。"40-23ビルディング"は下(写真奥の中央付近が見学展望台)のように胴体部分と最終の組立てラインです。

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ラインの間は事務所スペース(休憩スペースも含む)で、(正確ではありませんが) 6層(6階?)分ぐらいは十分にあります。概要の投稿でも書いていますが、主翼の片方を"40-22ビルディング"部分から"40-23ビルディング"部分の胴体組立てエリアへ、クレーンで実際に運んでいるタイミングに出会いました。その際もジャンボの高い尾翼の上を通っていました・・・

ガイドの説明ではジャンボは600万個の部品から成り、1機製造するのに108日と(オプションによるが)356億から357億円のコストが掛かります。タイヤ1本は約21万円ですが、エンジンは1基で約8億円掛かるので、最終組み立てが終了する直前に運び込まれるのだそうです。

見学展望台にはジャンボの胴体を輪切りにした部分を置いていました。これはJALで長年使われリタイアした機体をボーイング社が買い取り、長期利用した後の金属疲労度などを調査したものですが、結果的には特に問題がなかったそうです(JALの整備も良かった?)。



次がボーイング777ボーイング787の製造ラインの見学で、"40-25ビルディング"部分と"40-26ビルディング"部分の間から、同じく地下道を通って見学展望台へ。"40-24ビルディング"部分にはもう1ラインありました。説明もありませんでした(質問をしなかった・・・)が、Wikipediaによるとボーイング767のラインのようです。


ボーイング777は"40-25ビルディング"部分で完結しているようですが、ここの説明では特徴として「動く製造ライン」があります。見た目にはよく分かりませんでしたが、工程に合わせて1日に少しづつラインを動かしているそうです。トヨタ自動車の製造ラインの考え方を取り入れていて、"トヨタの社長が直接サジェッションしていた"との事。

ボーイング777は約300万個の部品を使用し、48日間の仕上がり期間と約250億円のコストを掛けています。

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さて、最後のボーイング787は"40-25ビルディング"部分で生産しています。ご承知の通り、グローバル生産でかなり完成したコンポーネントを運び込んで接続などをする最終工程だけのラインの様になっていてます。

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かなり成形したコンポーネントは日本・イタリア・アメリカからドリームリフター(Dreamlifters)で工場に運ばれます。



謳い文句は、鋼鉄より強くアルミニウムよりも軽い炭素複合ファイバーを、世界で初めて50%も使っている事。こちらを見ると日本メーカーの貢献度が大きいのが判ります。





工場ツアーの出発点となったビジターセンターでは、こちらの様に各種使用材の重さを体感できるコーナーがありました。




棒状の素材が並べられ持上げて軽重を確認できるようになっていて、やはり木材が一番軽いですが、他の鋼材と比較すると「炭素複合ファイバー(Fiberglass、Carbon Fiber)」の軽さが判りました。



高精細の工場内写真はこちらこちらこちらに掲載しています。



組立て工場建屋の近くには「12」という番号の付けられた建物があり、機体に塗装をする為に使っています。ガイドによると、12には少し裏があります。2013年の第48回スーパーボウル(Super Bowl)でシアトル・シーホークスがデンバー・ブロンコスに勝って優勝しました。一度にフィールドに出られる選手が11人である事から、その次に続くのが自分だという事で「12」という数字をシアトルの人は好んで使うそうです。


【改訂】2014年12月27日 10:00 金額数値の修正


 
posted by 鎌倉太郎 at 14:38| 神奈川 ☀| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記-米国・西海岸 | 更新情報をチェックする
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