2013年09月28日

スイス西部・パリ旅行(13) - シヨン城


スイス第2日目は朝から小雨模様で、リゾートホテルのあるトルゴン(Torgon)地域には霧がかかっていました。今回のスイス再訪の最大の(若干いい訳じみた・・・)目的はマッターホルン(Matterhorn、4478m)を見るというリベンジにありますが、個人旅行の最大のメリットであるスケジュール調整して街の見学に切り替え(尤も日毎のスケジュールを厳密に決めていた訳ではありませんが・・・)。

霧が薄れて下界(?)が見えてきたので、レマン湖(Lake Geneva、[仏]Lac Léman)の湖畔にあるモントルー(Montreux)近くのシヨン城(Château de Chillon)に行ってきました。バイロン(Lord Byron)の叙事詩「シヨンの囚人(The Prisoner of Chillon)」で、この城に幽閉された宗教改革者フランソワーズ・ボニヴァール(François Bonivard)の事がうたわれています。
 
シヨン城までのルートはこちらのGoogle地図を参照。


近くに無料の駐車場があり、城内観光に必要な時間程度は駐車しておけます。



さて、城外からの写真はこちらに掲載しました。全体が分かる模型が展示されていて陸側から見た所がこちら、レマン湖側から見た所がこちら



配置図はこちら(シヨン城の公式HPから借用して追記)。



木製の橋を渡って城内に入ります。チケットを購入する際に出身国を尋ねられますが、その言語対応の解説パンフレットをもらえます(日本語版がある)。


シヨン城はヨーロッパの北と南の通行(レマン湖沿いの通路)を監視する戦略上の拠点になっていたので、12世紀以降何代にも亘って建造と改築を繰り返しています。

模型を見ると分かる通り、陸側の城壁面は攻撃に備えた造りになっています。自然を利用した濠、半円の3つの防御塔や特に高い四角状の天守閣があり、城壁面には矢や鉄砲を発射する為の小窓(日本の城でいう狭間[はざま])があります。陸側壁面の内側はこちらの様に小窓に対応して2段になっています(左が城壁、右部分は城内)。


天守閣(高さ:約25m)の最上階から360度のパノラマを一望できますが、モントルーの街方向の景色はこちら




レマン湖側の部屋は主に生活空間でした。

城主の食堂(1)(20世紀初頭に修復)


城主の食堂(2)(20世紀初頭に修復)


ベルン様式(17世紀初頭)の寝室(今の西洋人の体格からすると、ベットが小さい・・・)


紋章の間(中世は謁見の間)


礼拝堂(聖ジョルジュ礼拝堂)


大広間(中世に接見・レセプション・パーティーで使用。今はコンサート会場?)


ワインの地下貯蔵室(レマン湖側の生活空間の部屋群の地下部分)


シヨン城は現在ヴォー州(Canton de Vaud)の所有になっていますが、所有する広大なブドウ畑で収穫されたブドウ(シャスラー種)からワインを醸造して収益金とし、保存・修復作業の費用に充てているとの事。

ボニヴァールが幽閉されていた牢獄(レマン湖側 生活空間の部屋群の地下部分。元々は食糧庫・兵器庫、1290年頃から牢獄。拘束器具が生々しい・・・)




尚、シヨン城内のGoogle地図・ストリート・ビューはこちらから観る事ができます(城内の通路・中庭のみ)。



 
posted by 鎌倉太郎 at 11:43| 神奈川 ☀| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記-スイス | 更新情報をチェックする
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