見た目は「Norton」、偽ソフト「Nortel Antivirus」出回る
これまでにも偽サイトはありましたが、去年(2008年)頃からセキュリティ対策ソフトの偽ソフトが急増し始めたようです。しかも、新版発売の時期に合わせて、「2010年度版」と銘打つなど人間の心理を良く捉まえています。
IBMも「ウェブはかつてないほど危険な状態」と警告するほど。
元々、インターネットの世界は性善説をベースにした仕組みだけで、強制力のあるような規律を持たない無法地帯として始まったのですが、自由闊達・安価にできるという事で急速に発展した面があります。しかし、最近は高度な技術を容易に使える様になった事から、悪戯の領域を超えて犯罪となり、その犯罪レベルも悪質・拡大すると共に数も増えています。
それに対して対抗しているセキュリティ対策ソフトは、謂わば大企業では「警備員」、一般家庭では防犯装置レベルに過ぎない! 自分の守備範囲を守るのが精一杯。
警察組織に当たるような組織が存在していないし、避難場所と無法地帯を区別する明確な仕組みもありません。
大企業のようにセキュリティ責任者を設置できる場合はまだ良いですが、中小企業や個人の場合にはセキュリティ対策など採れる訳もありません。
そこで、年少者に対するアダルト・コンテンツのフィルターと同様に、プロバイダーが情報発信サーバーのホワイトリスト(xxxx協会で共同設定になるでしょうが・・・・一部プロバイダー判断?)をもってアクセス制限するサービス形態を提供し、避難場所(ある程度の安全地帯)を設定する仕組みが必要ではないでしょうか。
それでも完全に安全地帯というのは現実的でないので、現状のセキュリティ対策は必要でしょうし、この安全地帯に入る前に(或いは前提として)、身体検査と定期健診という意味で、ウイルスチェックとセキュリティ対策導入の有無を確認(義務化)する必要があります。
当然、自由にアクセスしたい人はいるでしょうから、アクセス制限を全くかけないサービス形態も提供するが、サービス価格は両者とも同じにする。これを採用する人は危険地帯である事を認識している訳ですから、自己責任としてそれなりの対策を設定しているであろうと思います。
インターネットの世界は、規律的には無法地帯という認識で対策をイメージする必要がある(という状況になっている)のではないでしょうか。