まずは、NTTドコモ。
1.フェムトセルは本ブログのここで紹介しています。会場では電波の密閉空間を作って、フェムトセルの実物展示と体験デモ。
説明スタッフからは、サービス内容や価格についてはノーコメントでしたが、少しだけ感触をつかめました。携帯電話でのデータやり取りのスピードも(基地局とは共有回線でなく、専用回線になる分)スピードが速くなりそうで、装置も自宅に置いても問題にならないサイズとデザイン。携帯電話も自宅で受ける比率が高い場合には、(ブロードバンド回線を既に使っていれば)通話料も安くなりそう。
2.「直感検索・ナビ」は当面HT-03Aが対象で、ケータイの向きや角度、位置情報を感知する機能を活用して、拡張現実感(AR:Augmented Reality)を創出しようというもの。これは未だベータ版レベルですが、HT-03Aを持っている人(人数制限あり)は試せるそうです。
具体的には、グーグル社のアンドロイド(Android)上で実現されている「Wikitude World Browser(Wikitude AR Travel Guide)」をプラットフォームで活用してる(?)ようで(未確認です・・・・)、携帯電話を回りの景色にかざすと、内蔵カメラからの映像に重ねてスポットが表示され、選択した対象の情報を引き出せます。また、行き先を設定すると、これまでは地図上のルート検索で道順を知りますが、今回の場合は携帯電話に方向を示す矢印がでます。
ドコモのデモ・サイトの映像が分かりやすい。(>>1、>>2、>>3を順にクリック)
3.「視覚力メディア」は、音声や映像に続くメディアの提案として、3次元での動作をデータとして通信回線で伝えるというもの。特に今回はワイヤレスがテーマなので、データ伝送におけるタイム遅延変動下の安定稼動の課題解決がポイント。実施例として遠隔操作による手術医療検証などで話題になる事がありました。今回のデモでは、手元にある装置の動きで、離れた所にあるバイオリン(ウクレレ?)の弦を、手元にあるのと同じ装置につけたツメで鳴らしていました。ここを参照。
将来は人型ロボットが自分の代わりに世界中を飛び回り、人と会うなどの時は全ての操作を日本にいる自分が(視覚力メディアを通して)操作して、ロボットが握手をする・・・・・・・などという事も夢ではなくなるかも。
4.ドコモが出している携帯の中で気になったのが、(2項で紹介したAndroid携帯のHT-03A以外に)並べて置かれていたT-01A携帯電話。同じPROシリーズとなっていますが、T-01AはWindows Mobileベースの所謂スマートフォン。海外製品と違って手書き入力ができるのが良い。日本で最後までPDAを作っていた東芝らしい製品(チョッとトラぶりましたが)。Windows CEのPDA(2世代に亘り)、gigabeatを使い続けている私にとっては、待っていた製品に会えました。
KDDIでのテーマも拡張現実感。それとUQ WiMAXは何台もノートPCを置いての体験デモ。
1.「実空間透視ケータイ」は、「ケータイの向こう側を透視できる直感的ヒューマンインターフェース」としていますが、ドコモの「直感検索・ナビ」と同様のコンセプトです。
こちらはコンポーネントの階層を示しながら「センサー・データ・マイニング」の層を強調するなど、プラットフォームが独自開発のようです。ですからドコモとは逆に、アプリケーションは共同開発をしているようでした。未だベータ版ですが、「地球アルバム」など4種のアプリケーションを実現しています。
「地球アルバム」では、撮った写真をその場で登録する事ができ、ライフ・ログのように長く残るのだとか。(共有、セキュリティの配慮までは聞いていませんが)子供の頃や学生の頃の写真が大人になってからでも見られるとの説明。今のGoogle Mapsのようにある地点に行くと、一覧のように写真が見られるようになる訳で、恋人とツーショット写真を撮ろうとしたら、同じ場所で撮った別の旧恋人とのツーショット写真が出てきたりして・・・・・・正式版では何かの手立てが用意されるでしょう。
最後が、ヴイエムウェア(VMware)社。ワイヤレスと関係ない会社と思っていましたが、携帯電話の機器にも仮想プラットフォームの導入提案。具体的には、現在個人用と会社用の携帯電話を2台持っている場合に、相互のセキュリティを意識せずに1台で済ませられるというもの。
確かに、携帯電話には一般には意識されなくてもOSが乗っかっている訳で、企業人として持つべき(持たされている?)機種に対して、個人ではアプリを期待して別の機種を使っている人もいるでしょうから、提案としては納得。
しかし、デスクトップPCやサーバなどのように操作インターフェースがかなり共通化され、OSとしてもインターフェースの多様性を満たす設定ができるようになっていますが、携帯電話は操作性やサービスでかなり独自性を発揮している分野でもあり、当面は難しいのではないでしょうか・・・・
将来的に機器(ハードウエアとソフト)の発展(と低価格化)と供に共通化が図られるでしょうから、2台以上を所有して使い分けるという不便さを解決する方法にはなると思います。