2009年04月23日

辞書・事典44冊43万語から、用語を一度に検索できるサービス「kotobank」がスタート。用語・事典検索について考える

朝日新聞、朝日新聞出版、講談社、小学館などの辞書、事典44冊43万語から、用語を一度に検索できるサービス「kotobank」がスタートしました。「言葉の銀行(バンク)」という事から来ているのでしょうか・・・・・・・


「kotobank」サービスは、ここから利用する事ができます。





実際に検索してみます。

例えば、「エジプト」について検索してみます。





本当に「用語検索」(或いは「用語解説」)を目指しているのでしょうか。


一部の報道で、ある発言として「プロが執筆・編集した信頼性ある情報のみを掲載することで、Wikipediaや検索サイトと差別化」するとの記述がありました。検索サイトは別として、「信頼性ある情報のみを掲載」する事でWikipediaとの差別化を図ろうとする認識は誤っているとしか言いようがありません。ここで言う「プロ」とはどのような人を指すのでしょうか。


私はWikipediaの関係者でもないし、実際に投稿や改訂をしている訳ではない事をまずお断りしておきます。


第三者から見ても、Wikipediaは「用語の解説」をしている訳ではないと考えています。
あらゆる情報・知識をシッカリと裏づけを提示しながら整理し体系化しようとしているのであって、その入口が用語になっていると認識しています。


例えば、フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』で、同じ「エジプト」を検索します。





これは一つの国に関する情報を記述する時のテンプレートを持っているようです。実際に「日本」でも検索してみれば分かります。


以前の投稿で「Yahoo!百科事典」を紹介していますが、こちらの方が体系的に捉えようとしているようです。

実際に同じ「エジプト」で検索すると、




それでも、ここから先の説明はあくまでも用語解説の位置付けであるように思いますが・・・・・・



「kotobank」も関連する情報として、各種サイトからの情報をリストアップして幅を広げようとしているようですが、「信頼性が低い」としているWikipediaも参照しているのは皮肉なのでしょうか。他のサイトの記述は信頼できると保障しているのでしょうか。


「Wikipedia」対抗という事であれば、まず「Wikipedia」の本質を正しく認識すべきです。その上で、「kotobank」の位置付けを明確にすべきでしょう。

その際に、「用語(だけの)検索」がWebでの検索ニーズとしてあるのかどうかを検討する必要があると思います。

我々が検索をする時の必要性として、解決策(のヒント)や体系化された(より詳しい解説のある)知識を求めています。単なるキーワード検索で出てきた情報を、自ら整理し体系化を図る事については辟易し始めているのです。そこに体系化した情報を提示されれば、まずはそれを前提に考えてみようとします。勿論インターネット上の情報が100%信用ができるかは不明ですが、入手した体系化情報を利用する時は裏づけ(或いは複数の情報源)をチェックしながら進めます。この繰り返しで、情報源の信頼性が評価されてくるのではないかと思っています。解説の信頼性が高いとはどの様な事を言っているのかについても考えてみる必要があります。


このブログ記事の中でも「Wikipedia」の誤りと思われる事を書いていますが、現状は大きく外れる事はありません。

Wikipediaプロジェクトの仕組みとして、不特定多数のレビュー・書込みができるのですが、ある程度のレビュー(審判役?)担当が設定されていると聞いています。また、不明確な記述には裏づけの情報を提示するように求められています。誤った情報が入り込む可能性がある事を前提に、仕組みを作っている事は参考にすべきと思います。



Wikipediaの日本語版も英語版に比べたらそのボリュームにおいて大きな開きがあります。(本ブログで古代エジプト情報の解説にWikipediaを使っていますが、英語版も併記しているのはこの為です)

日本語で記述した知識の体系は、日本の専門家のパワーを考えても(上記の色々な仕組みを備えた上で)1本に絞るべきと思います。Wikipediaが好いとか、外国の流れを汲むものではいけないとかの議論ではなく、「日本語で記述した知識の体系」を構築するにはどうしたら良いかというスタンスで考えて欲しいもの。当然、Wikipediaとの連携(「Yahoo!百科事典」とも!)や、マイクロソフトの「エンカルタ百科事典」の活用(ここを参照)なども視野に入れて推進したらどうでしょうか。


 
posted by 鎌倉太郎 at 03:09| 🌁| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記 | 更新情報をチェックする
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