ツアー初日はピラミッド見学でした。まずはギザの三大ピラミッド(フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』を参照)。
良く知られているように、古代エジプトのファラオであるクフ王(Khufu)、カフラー王(KhafraまたはKhafre)、メンカウラー王(Menkaure)が作ったとされています。また、その脇には王妃のピラミッドや貴族のマスタバ(Mastaba)と呼ばれる墳墓があります。
ギザ(Giza)のピラミッド・エリアと呼ばれている場所には、スフィンクスもあれば、河岸神殿・参道や葬祭殿もあります。サッカラ(Saqqara)の階段ピラミッドの時に云われる、ピラミッド・コンプレックス(Pyramid Complex)を構成しています。
三大ピラミッドについての解説は、下のファラオ名をクリック(フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』にリンク)してみてください。
- クフ王のピラミッド
(但し、2月21日現在、ピラミッド内部構造の名称と番号付けは明らかに誤っています。例えば、[誤] 「8.大回廊 9.控えの間」→[正] 「9.大回廊 11.控えの間」)。 - カフラー王のピラミッド
- メンカウラー王のピラミッド
この中で、特にクフ王のピラミッドの内部に入りました。1日に300人の入場限定(今回はツアーとして通常コースに入れて予約済み)という事です。
内部の構造は下の図の通り。
クフ王のピラミッド断面図
内部に入るのは、正規の入口(図の⑨、これも本来は塞がれていたのが、偶々崩落で出現したとの事)ではなく、9世紀に盗掘を目的(?)にアル・マムーン(ウィキペディアでは、マアムーン)が開けたという入口(上の図の⑩)から入りました。
写真の斜めの石積みの見えている場所が正規の入口で、人が入ろうとしているのが現在観光で使われている入口。
写真はここまで! ピラミッド内部にビデオ・カメラの持込みは一切禁止です。
上昇通路(図の⑪)入口までは、普通に歩いて入れますが、上昇通路はかなり腰を落として前傾で上っていく必要があります。しかも、降りてくる人との交差に苦労する程幅が狭く、混雑で停滞する事が多かったので、閉所恐怖症の人が出るのではないかと一瞬考えてしまう程でした。
大通廊(図の③、ウィキペディアでは「大回廊」)になると天井までがかなりありますし、幅も上り下りで各々1人分だけはあります。テレビ映像で見たように、大回廊が天井に向けて段々と階段状に狭まっている事も確認できます。
大通廊と王の間(図の①)までは、再び腰を屈め前傾で入ります。その間に、ウィキペディアでいう「控えの間」があります。控えの間は十分腰を伸ばせますので、王の間に入る前に「体勢を整える為の間」という感じでした。
王の間には石棺(ミイラを入れるには小さい?)と思われるものがあるだけ。かなり広く天井も高さがありますが、通風孔(ウィキペディアで「通気孔」)といわれるものや重量拡散装置(図の②、ウィキペディアでは「重力軽減の間」)を確認する事はできませんでした。
見学コースとしてはここまでで、後は逆に戻るだけ。女王の間(図の⑤)へは、大通廊入口近くで閉鎖されていました。下降通路(図の⑧)へも行けませんでした。
東京・丸の内のビル群を見慣れている為か、1辺230mほど、高さ147mほどといっても、クフ王のピラミッドを近くで見ても、大きさの点では特に驚くとか感動するとかの気持ちにはなりませんでしたが、石の数 約230万(吉村教授の計算では約300万)を正確に積上げていく丹念さには驚愕。しかも、紀元前2550年頃といいますから、4500年以上も前という事になります。その頃の技術を用いての構築ですから、単に230万という数字以上の執着心が必要であったのではないかと思います。
勿論、現代でも金や時間・労力を掛ければ可能だと思いますが、モニュメント(墓?)を作るのにこれだけの「投資」ができるかと考えると、ファラオの財力と来世に対する執着心に感心するのみ。
さて話しは軟らかくなりますが、旅行会社発行の「クフ王ピラミッド入場証明書」をもらいました。これ自体は「お遊び」といった所ですが、証明書と一緒のもらった注意書きには、「すべてのパピルスは本物で、手描きにより描かれています。」とありますので、この証明書は数千年たっても判読できるほどに残りそうです。パピルスのお話しは別途・・・・・
近くまで寄ってみたピラミッドは、クフ王のピラミッドだけですが、三大ピラミッドを一望できる(写真1枚に撮れる)パノラマポイント(ガイドブックには展望台という記述をしているものもありますが、何か目立った構造物がある訳ではありません。砂嵐などで埋もれてしまった?)があります。
観光ルートになっていますので、皆が写真を撮ってサイトにアップして見慣れていると思いますが、私も人並みに1枚カシャ・・・・
左から、クフ王、カフラー王、メンカウラー王の各ピラミッド。右端はメンカウラー王の王妃のピラミッド。