グーグルとしては、「Google Maps」や「Google Earth」の地図情報を、GeoEye社の商用・地理画像衛星「GeoEye-1」の画像で高解像度化するのが目的。
「GeoEye-1」は、9月4日に打上げ予定との事。
「Google Maps」や「Google Earth」での現状は、高解像度のポイントは「60cmの解像度」、最も粗いポイントで「15mの解像度」との事。高解像度は商用衛星から、粗いポイントの画像は米国・地球資源観測衛星「ランドサット」からという事のようです。
それが地球全域で、「50cmの解像度」になりそう(但し、衛星の解像度は41cmですが、GeoEyeの米国政府とのライセンス条項から制限)。高解像度のポイントでは、それ程の改善にはなりません(それでも大きい!)が、粗いポイントでの効果は凄い!という事になります。
野原でノンビリ昼寝をしていると、遥か423マイル(681km)上空の軌道上から写真を取られる事になりますネ。
今でも高解像度の地点では、自動車の種類(普通車、バン、タクシーなど)ぐらいは識別できますが、ナンバープレートを読み取るにはどの程度の解像度が必要かを計算してみました。
ナンバープレートが、「大型番号標(通称:大板):縦220mm×横440mm」であるとしましょう。
ここの画像を使います。
数字部分が読み取れるには、15×30ドットが必要となります。
1ドット(pixel)当り、44cm÷30ドット=約1.4cmとなります。
「41cmの解像度」とは、1ドット当り41cmという事ですから、1桁以上の精度向上が必要になります。
また、文字が読取れるようになるには、34×66ドットが必要です。
同じ計算で、1ドット(pixel)当り、44cm÷66ドット=約0.7cmとなります。
暑い最中、クーラーの効いた部屋でこんな計算をしてみました。
このくらい(「50cmの解像度」)なら良いか・・・・と思いますが、同じ記事では、「2011年か2012年に打ち上げ予定の『GeoEye-2』の画像の解像度は25cmになる」との事。技術的な進歩は早いですよネ、32万画素(640×480pixel)デジタルカメラが1000万画素(3648×2736pixel)になる(解像度で1桁アップ)までも早かった・・・
軍事衛星の場合は、一般人が昼寝をしていても注目されないし公表されないでしょうが、一般利用で本当に実現したら・・・・・と考えると、寒気がしてきました。
尤も、ナンバープレートが認識できる程の状況を作る必要性があるかどうかという事で、一般利用の範囲としては歯止めが掛かるのでしょうか・・・・・(甘い?!)
【改訂】(2008/9/8 23:30 追記)
GeoEye社の発表によると、「GeoEye-1」は9月6日に打上げが成功したとの事。
GeoEye社のホームページ
アニメーションによるスキャン方法の説明がYouTube動画にあります。